ウイルスは、水で洗い流すことでかなり数を減らすことができ、石けんと流水による
手洗いや、こまめなうがいを行うことが最も重要です。手指に付着しているウイルス量は、流水による15秒の手洗いで１/100に、石けんで10秒もみ洗いし、流水で15秒すすぐと１/10,000に減らすことができます。
アルコール消毒液（濃度60%～95%のエタノール）での手指消毒も有効です。接触感染を防ぐためには、ドアノブやテーブルなど、手で触れる場所の ふき取り除菌も欠かせません。

また対面で人と人との距離が近い接触（およそ2ｍとされています）が一定時間以上交わされる環境は、感染のリスクが高くなります。 ソーシャルディスタンスの確保を心がけましょう。

飛沫感染防止には不織布マスクが最も高い効果を持ち、次に布マスク、その次にウレタンマスクの順に効果があります。また、自分の顔にぴったりとフィットしているマスクを選ぶことが重要です。マスクのフィルターの性能や布の厚さなどによっても差が出ます。
マスクを着用することで、相手のウイルス吸入量を減少させる効果よりも、自分からのウイルス拡散を防ぐ効果がより高くなります。仮に人と近距離に近づかざるを得なかった場合でも、相手がマスクを着用するより、自分がマスクを着用する方が、より感染防止の効果が高くなります。さらに、自分と相手の双方がマスクを着用することで、ウイルスの吸い込みを7割以上抑える研究結果があります。

また、オフィスや飲食店などでの飛沫感染防止には、席と席の間に アクリル板を設置することも効果的です。

閉鎖空間においては、人の呼吸により新型コロナウイルスを含んだ大小さまざまな液滴が空気中に出ていきます。これらのうち、直径が大きなものは口外に出るとすぐに落下しますが、直径が小さなものはゆっくり落下したり、乾燥して再び空中に浮き始めます。この気体中に浮遊する微小な液体や粒子がエアロゾルです。
エアロゾルは沈降速度が遅く、長期間空中に浮遊するため、ウイルスは3時間程度活性を保ち続けます。感染者と同じ室内にいた場合、エアロゾルを吸うと空気感染を起こす可能性が高くなります。

空気感染を防ぐためには、定期的な換気と、たえずウイルスや菌を除去することができるよう、 空気殺菌装置を導入することも大切です。