地域の発展に寄与するまちづくりを!三菱地所のウェルビーイングに対する取り組みとは

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三菱地所株式会社は、「人を、想う力。街を、想う力」をスローガンに、100年以上にわたって東京・丸の内地区を開発してきた不動産デベロッパーとして知られています。

 

2016年には「三菱地所健康経営宣言」を制定し、従業員やその家族だけでなく、事業でかかわる地域の人々の健康づくりをも支援していくことで社会貢献活動もおこなってきました。さらに2017年、同地域にて企業の枠越える健康経営の推進にむけ、同社も理事として参加している健康長寿産業連合会から「丸の内Well-being宣言」を行い、2019年には企業と個人の健康意識・行動の活性化を企図したアプリ「丸の内ヘルスカンパニー」を提供開始。昨今では、オーストラリアのシドニーでウェルビーイングに配慮したプレミアムオフィス「Parkline Place」の開発事業にも参画しています。

(参考:https://prtimes.jp/main/html

https://www.nikkei.com/article

 

こうした先進的な取り組みを積極的に行い、進化をし続ける三菱地所のウェルビーイングと新しい働き方・フレキシブル・ワークスペースについて、フレキシブル・ワークスペース事業部の北川さんに話を伺いました。

 

 

 

ロケーションを変えたコミュニケーションで、イノベーションを実現

 

 

ーーー 三菱地所株式会社の事業についてお聞かせください。

 

北川:「三菱地所はどういう会社だと思いますか?」とみなさんに質問すると、丸の内というキーワードが出てくることが多いですね。そのイメージのとおり、東京駅の目の前、丸の内で、ビルの高さや通りの整備など、景観を含めたまちづくりをしています。

丸の内地区には4,300ほどの事業所、約28万人のオフィスワーカーがおり、日本の経済を担う企業が集中しています。また、現在は丸の内仲通りを中心に商業施設が集うモールを形成しており、休日には買い物客で賑わっています。冬にはイルミネーションで街をライトアップするなど、関係者や行政と何度も協議を重ねながら、「模範街」となるべく、まちづくり開発を進めてきました。

三菱地所はオフィス事業や商業施設事業、それらを組み合わせたまちづくりのほか、ホテル事業や空港事業、住宅事業なども行っています。

 

 

ーーー 北川さんはどのような事業を担当されているのですか?

 

北川:私が担当しているのは企業に向けたワーケーション施設の運営です。一般的にワーケーションといえば、Work(ワーク)とVacation(バケーション)をかけたもの、例えば旅館で仕事をすることなどをイメージされるのではないでしょうか。年々、認知が広がると同時に広義になりつつありますが、当社のワーケーションはワーク(仕事)に焦点を当てています。例えば、ロケーションを変えてコミュニケーションをとることで、今までにないイノベーションの発見やモチベーションの向上につながる。新しい「ation」を生み出す施設として、私たちはワーケーションを定義しています。

 

 

北川:リモートワーク下においても、Web会議などでコミュニケーションを取れなくはないのですが、発言がしづらかったり結論がなかなか出なかったりと、遠隔でのプロジェクトの進行は遅くなりがちだと感じています。もともと関係性が構築されている間柄なら、いわゆる「コミュニケーション貯金」があるので、気軽に相談もできたり、話がどんどん進んでいくでしょうが、そうでないとオールWEB会議でのプロジェクト進行は滞りがちになることが多いかと思います。そこで提案したいのが、会社のチームでワーケーション施設を利用しつつ、チームビルディングに取り組むこと。午前中にチームビルディングの活動を行い、関係性ができてきたところで午後からディスカッションを重ね、プロジェクトをまとめあげていく。これを理想形としています。そのため、当社では企業をはじめ、複数名の団体で使用していただくシーンを想定してワーケーション施設を開発しています。

 

 

 

先見ので切りひらいたワーケーション事業

 

 

ーーー ビジネスにおいて、新型コロナウイルス感染症流行の前後で変わったと感じるところはありますか?

 

北川: オフィスのあり方という意味では、2020年開催予定だった東京オリンピックに向けては、まちや電車の混雑に備えてリモートワークが普及していくだろうという予測がありましたので、2018年頃から、丸の内エリアのオフィスはセンター機能として置きつつ、ハブ機能としてサテライトオフィスやワーケーションの展開で多様な働き方のニーズに応えていこう、といった働きかけをしていました。

その矢先に、新型コロナウイルス感染症が蔓延し、はからずもリモートワークがどんどん普及していったかたちですね。私たちの想定よりも早いタイミングで多様な働き方が浸透してきたように感じます。

 

 

ーーー ワーケーション事業にも変化はありましたか?

 

北川:当初は大手企業が使うイメージで開発を進めていました。実際にそういった企業に多く利用いただいていましたが、次第に顧客層は大きく変わり、スタートアップ企業や中小企業が増えてきたんです。というのも、コロナでリモートワークが普及しましたが、スタートアップは企業の成長速度が速く、企業の成長スピードに合わせて社員一人ひとりが毎日異なる業務を行うなど、より対面でのコミュニケーションを必要としています。そのため、チームビルディングをはじめ、コミュニケーションやイノベーションの深化といった「ワーケーションの効果」がより訴求したのだと思います。

ちなみに、コロナ禍では移動制限もあり、当社の団体で都道府県間をまたぐ移動を促すようなワーケーション事業は相性が悪かったといえます。特に緊急事態宣言が発出された月は、入っていた予約はほぼ全てキャンセルになってしまいました。現在は当時に比べると50倍程でしょうか、予約数は回復しています。

 

 

 

ーーー ワーケーション施設の繁忙期はいつでしょうか。

 

北川:全体の繁忙期で考えると、需要が多いのは企業の研修時期にあたる4、5月です。ただそれぞれの施設の立地によるともいえます。例えば軽井沢の施設は、4~11月の予約がほとんどです。対して箱根や熱海は季節に応じた観光者数にブレがないことで知られており、年中、平準的にご予約いただいています。

ただ個人的には、冬の軽井沢はおすすめです。施設が用意しているアクティビティの一つにカーリング体験があるのですが、カーリングは未経験の方が多いうえに体格や筋肉量などによる力の差が出にくいスポーツなんです。専門のトレーナーのもとで、みんな平等に滑り方・投げ方から学んでゲームをします。最後にミニゲームを行うのですが、勝つためにはチームで話し合って戦略を立て、随時コミュニケーションを取り合うも大事なので、チームビルディングにおすすめですよ。

 

 

ーーー 具体的に、どのように利用されているのでしょう?

 

北川:時期によっても差はありますが、一時期はIT企業の利用が多い印象でした。例えば、エンジニア職は一人で黙々と作業できるものですが、プロジェクトをはじめるときには最初に要件定義をする必要がありますよね。そのキックオフミーティングの場として利用いただく需要が比較的多いかなと感じます。現在はスタートアップ、中小企業に限らず、大手企業の1部署、プロジェクトにおいてのオフサイトミーティングの場としての利用がとても多いです。

 

 

 

ーーー ワーケーション施設では宿泊も可能なのですか?

 

北川:宿泊施設は付帯されていません。利用者ご自身で宿を用意していただくか、当社を介して旅行代理店で手配します。利便性の面からも宿泊機能をもたせるかは非常に悩んだところでしたが、施設に閉じこもるのではなく、利用者の皆様には施設周辺の地域とのふれあいや観光も楽しんでいただきたいと考えています。行政や地元施設の関係者の方々とパートナーシップを結んでいきたいですし、地方創生の目的もあり、あえてこのように設定しました。

南紀白浜や伊豆下田をはじめ、行政とのバックアップやリレーション体制が整ってきており、地域を盛り上げるべくたくさんの協力をいただいています。

 

 

 

 

いち早く健康経営に注力した三菱地所の「ウェルビーイング」とは

 

 

ーーー 北川さんが感じている御社の良い点とは何でしょうか。

 

北川:一人ひとりの裁量が大きいことです。それに応えるように、想いをもって働く人が多いとも感じます。会社にもそうですし、やはり丸の内エリアにも非常に愛着をもっていて、本気でまちや社会を良くしていこうと考えている集団です。もちろん、時期や社会情勢によっては苦しいときもあるでしょうが、心身ともにタフな人が多いので、より良くするためのアイディアを楽しんで考えていますよ。

 

 

 

ーーー 三菱地所では、早くから健康経営やウェルビーイングについての取り組みをされていますが、社内でもウェルビーイングに触れる機会は多いのでしょうか。

 

北川:社内でも、「みんなが幸福になる働き方」という意味でウェルビーイングという言葉が出てくることが多々あります。従業員が働きやすく、「会社に行きたい!」と思えて、かつ人生が豊かになるようなオフィスを作れないかと追求しています。ワーケーション事業担当としては、「WORK×ation」をオフィスのテナントさんや都心の企業の皆様に多く採用してもらえるようにすることで、みんなが幸福になる働き方としての提案、社内外のウェルビーイングが実現できるのではないかと考えています。

社内だけではなく、かかわる人や地域すべてのことを想って、事業を推進する点が当社ならではのウェルビーイングではないでしょうか。

 

 

 

三菱地所株式会社

フレキシブル・ワークスペース事業部

事業戦略&運営ユニット

北川 亜友美

 

三菱地所|人を、想う力。街を、想う力。

https://www.mec.co.jp/

【公式】三菱地所のワーケーション ポータルサイトWORK×ation Site

https://workxation.mec.co.jp/

 

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