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空気清浄機などに使用されているHEPAフィルターをご存じでしょうか。空気中の0.3μm(マイクロメートル)以上の粒子を捕集することができるという高性能なエアフィルターです。
ここでは、HEPAフィルターを備えた空気清浄機はどの程度空気環境の改善に役立つのか、その性能や仕組みを解説します。また、フィルター交換時の注意点なども併せてご紹介します。
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空気清浄機に使われるHEPAフィルター
HEPAフィルターとは、空気清浄機によく用いられるエアフィルターの一種です。元々、精密機器や半導体の製造工場などの、クリーンルームの換気装置用のフィルターとして開発されました。HEPAフィルターはHigh Efficiency Particulate Air Filterを略したものです。
HEPAフィルターの性能は、JIS規格で「定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を有しており、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルター」と規定されています。なお、1μmは0.001mmです。
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HEPAフィルターの捕集する仕組み
HEPAフィルターに使われているのは、直径1~10μm以下のガラス繊維濾紙です。この濾紙には数十μmの隙間があるのですが、何重にも蛇腹式に折りたたんだ状態になっているため、空気中の微細粒子が複数回繊維にさえぎられて捕集される仕組みになっています。
HEPAフィルターが捕集できるのは、JIS規格の定義にあるように、粒径0.3μm以上の粒子です。
■粒子のサイズ比較
これに対し、スギ花粉は直径約30μm、黄砂が約10μmという大きさです。また、カビの胞子、ダニ、ハウスダストの大きさは、いずれも2~5μm以上です。これらは、HEPAフィルターで十分に捕集できると考えられます。
PM2.5は直径2.5μm以下の微小な粒子のことです。実際の大きさはさまざまですが、0.3μm以上の粒子であればHEPAフィルターで捕集できることになります。
気になるウイルスはどうでしょうか。インフルエンザウイルスの直径はおよそ0.08~0.12μm、新型コロナウイルスはおよそ0.06~0.14μmといわれています。ウイルスそのものの大きさは、残念ながら0.3μmよりも小さいことになります。
しかし、現在発売されているHEPAフィルターを備えた空気清浄機の中には、複合的な技術を用いることでウイルスレベルの微粒子に対応できるとしているものがあります。フィルター繊維の物理的な大きさによるさえぎりやブラウン運動のほか、慣性衝突重力沈降といった微粒子の挙動を複合的に利用して、より小さな粒子を捕らえられるとしています。
■フィルター繊維に付着する微粒子の動き
ウイルス対応をうたっているHEPAフィルター搭載の空気清浄機は、メーカーなどでしっかりとした検証がなされているのであれば、実際にウイルスを捕集できると考えてもいいでしょう。
HEPAフィルターよりも高性能なULPAフィルター
ULPAフィルターとはUltra Low Penetration Air Filterの略で、HEPAフィルターよりも高性能です。その性能は、JIS規格で「定格風量で粒径が0.15μmの粒子に対して99.9995%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルター」と定義しています。
しかし、空気清浄機の性能は、フィルターの性能だけで決まるわけではありません。高性能なフィルターを使っていても、効果が空気清浄機周囲の空間に限られているというケースもあります。空気清浄機の適用床面積、風量・吸引力、センサー、そのほかの機能についてもよく確認して選ぶ必要があります。
なお、ウイルス対策を視野に入れたとしても、オフィスなどで使う空気清浄機であれば、HEPAフィルターを備えていれば十分という見方が一般的です。
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HEPAフィルター交換時の注意点
HEPAフィルターを備えている空気清浄機は、適切な時期にフィルターの交換をしなければなりません。続いては、HEPAフィルターの交換に関する注意点をご説明します。
フィルター交換時期は製品や環境によって異なる
フィルターの交換時期は、製品によって推奨されている期間が異なります。また、使用環境や使用時間によっても大きく変化します。例えば、汚れた空気を常時多く吸引していればそれだけフィルターが目詰まりを起こしやすく、交換時期も早まるでしょう。
空気清浄機の中には、フィルターの交換時期を知らせてくれる機能が備わっているものもありますので、それを目安に交換することをおすすめします。
なお、プレフィルターというシート状のフィルターをつけると、HEPAフィルターの寿命が延ばすことができます。プレフィルターはHEPAフィルターの手前に装着して、大きめのほこりやちりをある程度除去してくれます。ただ、このプレフィルターも定期的に水洗いなどでメンテナンスし、寿命が来たら交換する必要があります。
フィルターに付着したウイルスに注意
HEPAフィルターを交換するときは、フィルターに付着しているウイルスによる2次感染に注意しなければいけません。
リスクを低減するために、HEPAフィルターで捕集したウイルスを不活性化させる仕組みを備えた空気清浄機もあります。
いずれにしろ、交換は必ず十分な感染防止対策をしてから行ってください。業務用空気清浄機なら、業者に交換を依頼するのが安全です。
使用空間に応じて、適切なタイプの空気環境対策機器を選ぼう
空気清浄器の中でも、HEPAフィルター搭載型は、空気中の0.3μm以上の粒子を99.97%以上捕集することができる高性能な機器です。さらに複合的な技術や検証がなされているものであれば、室内のウイルス対策まで有効であるといえます。使用空間や用途に応じて、必要な追加機能やサイズ、置き方なども検討するとよいでしょう。
株式会社UPDATER(旧社名 みんな電力株式会社)のエアテック事業「みんなエアー」のソリューションでは、0.3μmの微小な粒子を99.97%以上集塵するHEPAフィルターを搭載した「7Guards Pro(DR.C医薬株式会社製)」をご用意。7Guards ProはHEPAフィルターに加え、マイクロメートルメッシュ、ハイドロ銀チタン®、カーボン脱臭、光触媒の5枚の高機能フィルターと紫外線照射、マイナスイオンの2つの機能を搭載し、花粉・感染症対策・脱臭・分解に特化した、医師と製薬会社が考えた空気清浄機です。室内の空気環境改善には、ぜひ7Guards Proの導入をご検討ください。