会社のインフルエンザ対策はどうすればいい?感染経路と対策を解説

従業員がインフルエンザウイルスに感染した状態で出社し、会社でほかの従業員にも感染させてしまうような状況は避けたいものです。業務が滞ったり、業務継続に支障が生じたりといった影響が出るかもしれません。

インフルエンザウイルスの感染者を増やないために、会社はどのような対策を行えばいいのでしょうか。ここでは、インフルエンザの概要と感染経路のほか、会社で行うべきインフルエンザ対策について解説します。

 

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インフルエンザとはインフルエンザウイルスによる感染症

 

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症です。

一般的な風邪よりも高熱になることが多く、しばしば咳や悪寒、喉の痛み、関節痛、倦怠感などの症状を伴います。インフルエンザウイルスの潜伏期間は1~4日で、多くの場合、発症してから完治までは1週間程度です。

一方で、乳幼児や高齢者、呼吸器・心臓・肝臓などの基礎疾患を持つ人の中には、重症化するケースも見られます。

 

 

2020年から2021年シーズンにはインフルエンザの流行は起きなかった

 

日本では、毎年11月下旬からインフルエンザの流行が始まり、翌年1~3月頃に患者数のピークを迎え、4、5月頃に収束へと向かうことが多くなっています。

しかし2021年は、インフルエンザの患者報告数が、流行の目安とされる水準に達しませんでした。インフルエンザが流行しなかったのは、厚生労働省が現在の方法で調査を開始した2000年以降、初めてのことです。

 

インフルエンザが流行しなかった理由としては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、マスクの着用やアルコール消毒などの対策を行っていたからだと考えられます。日常での感染予防によって、インフルエンザの流行を抑制できることが証明されたといえるでしょう。

 

 

予防接種はインフルエンザのリスク軽減につながる

 

日常での感染予防のほかに、インフルエンザの予防接種を受けることが大切です。

予防接種を受ければインフルエンザウイルスに感染しないというわけではありませんが、発病予防と、発病した場合の重症化や死亡のリスク軽減には一定の効果があるとされています。

なお、インフルエンザの予防接種を受けてから抗体ができるまでに2、3週間かかります。流行前に予防接種を受けられるようにしましょう。

 

 

インフルエンザの症状が出たら早めに診察を

 

インフルエンザの予防接種を受けたり、しっかり感染予防をしたりしていても、インフルエンザにかかってしまうことはあるでしょう。インフルエンザが疑われるような症状が出たら、早めに医療機関で診察を受けるようにしてください。

発症後、48時間以内に抗ウイルス薬を服用すれば症状が軽減し、早く治る可能性が高くなります。

インフルエンザウイルスの感染経路

 

インフルエンザウイルスの感染を予防するためには、どのような経路で感染するのかを知っておく必要があります。続いては、インフルエンザの主な3つの感染経路をご紹介します。

 

 

飛沫感染

 

インフルエンザウイルスの感染経路のひとつは、飛沫感染です。飛沫感染とは、感染者の咳やくしゃみによってウイルスを含んだ飛沫がほかの人の鼻や口、目の結膜に付着し、感染するものです。インフルエンザウイルスの感染経路の中で最も多いのが、飛沫感染だとされています。

 

マスクなしで会話しているだけでも、飛沫は1mほど飛散します。咳やくしゃみでは、飛沫が3~5mも飛散するため、飛沫感染を防ぐためにも普段からマスクを着用するようにしましょう。

 

接触感染

 

接触感染も、インフルエンザウイルスの感染経路です。接触感染とは、感染者に直接ふれたり、汚染されたものに接触したりすることで感染することです。

例えば、感染者が咳やくしゃみを押さえた手でデスクやドアノブ、スイッチ類などにふれると、ウイルスはその場所に付着します。そして、ほかの人がそこにふれて手指に移り、口や鼻、目などをさわってしまうと、体内にウイルスが入ってしまうことになります。

 

接触感染は飛沫感染に次いで多い感染経路とされていますので、会社ではしっかりと手洗いやうがい、アルコール消毒などを行うようにしましょう。

 

 

空気感染

 

空気感染とは、空気中に漂っている飛沫核を吸い込んで感染することを指します。飛沫核とは、飛沫の水分が蒸発して0.005mm以下となったもので、水分が少なく軽いため、長く空気中に漂っていられるのです。

かつては、インフルエンザウイルスは空気感染しないとされてきました。しかし近年では、しっかり換気できていないような空気環境の悪い場所では、飛沫核が多くとどまってしまい、インフルエンザウイルスの空気感染が起こるといわれています。

 

インフルエンザのほかにも、はしか、水ぼうそう、結核は空気感染により発症するといわれていますので、会社内はしっかり換気を行うようにしてください。

 

 

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会社で行うべきインフルエンザ対策

 

インフルエンザウイルスの感染者を増やさないため、会社はどのようなインフルエンザ対策を行うべきなのでしょうか。業務に支障をきたさないように、ここでご紹介する対策をしっかり行うようにしてください。

 

 

インフルエンザにかかったら出社させない

 

従業員がインフルエンザにかかったら、その人は出社させないようにします。インフルエンザになると、発症後3日間程度が感染力のピークとなり、1週間程度は感染力が持続します。

そのため、従業員がインフルエンザかどうか疑わしい場合は、病院で診察を受けるように促し、インフルエンザであれば出社させないようにすべきでしょう。

また、インフルエンザになったら出社しないということを、普段から従業員に周知しておくことも大切です。

 

 

マスクを着用させる

 

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、マスクを着用することは一般的になってきましたが、特にインフルエンザが流行する時期は、従業員に対して業務中は必ずマスクを着けるよう指示します。

マスクは、飛沫感染を防ぐ有効な対策のひとつです。インフルエンザウイルスをうつされないようにするだけでなく、ほかの人に感染させないようにするためにも、しっかりマスクを着用するようにしましょう。

 

 

手洗い・うがいを徹底する

 

手指に付着したウイルスを洗い流すには、手洗いが最も簡単で効果的です。また、吸い込んでしまったウイルスを減菌するには、うがいも役立ちます。

会社でも、共用物にふれた後は手を洗ったり、こまめなうがいをしたりするよう呼びかけましょう。

 

 

接触部分を除菌する

 

接触感染を防ぐため、デスク、キーボードやマウス、ドアノブ、照明などのスイッチ、手すりなど、接触部分の除菌を定期的に行います。エタノール濃度が35~50%程度のアルコールや、濃度が0.05%になるように薄めた次亜塩素酸ナトリウム水溶液などを使って除菌してください。

 

また、除菌作業を行うときは、マスクやビニール手袋を着用するのが基本です。作業中に使用したマスク、ビニール手袋、汚れを拭き取った布などは使い捨てにします。

 

 

こまめに換気する

 

空気感染を起こさないようにするには、こまめな換気が必要です。定期的に窓を開けて、空気を入れ替えるようにします。

 

建物内の構造上、窓があまり開けられないという場合は、細菌やウイルスを除菌し、空気をきれいにする機器などの導入を検討してみてもいいでしょう。空気環境を改善することで、インフルエンザだけでなくほかの感染症を予防することにもつながります。

 

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会社でしっかり感染症対策ができているかをチェック

 

会社でのインフルエンザ対策は、インフルエンザウイルスがどのように感染するのかを知ることが大切です。従業員がインフルエンザにかかったら出社させないようにすることが、社内での感染を抑えることにつながります。

また、普段からマスクをしっかり着用するようにしたり、空気環境を良くするために換気をしっかり行ったりと、適切な対策を講じるようにしましょう。

 

株式会社UPDATER ( 旧 みんな電力株式会社 )では、空気環境を可視化し、データの分析・通知・アフターサポートまで行うクラウドサービス「MADO」を提供しています。「MADO」は、オフィスや店舗の空気中に含まれる二酸化炭素やPM2.5、揮発性のガスといった物質を計測し、クラウドに送信。事業者のコンピューターやタブレットなどのデバイスに表示し、その空間の空気がどのような状態なのかを可視化できるため、換気やその他状況に応じた対策を行うことが可能です。

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