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室内でエアコンをつけたとき、「足元ばかり涼しい」「頭がのぼせてぼうっとする」といった状態に困ったことはないでしょうか。冷暖房をかけた部屋では、場所によって温度差ができてしまい、うまく温度調節ができないこともあります。このような状態を解消するには、室内の空気を循環させることがポイントです。
ここでは、室内の空気を循環させるメリットと、空気を効果的に循環させるための方法について解説します。
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空気の循環を行うメリットとは?
空気の循環とは、室内の空気を上から下へ、下から上へと循環するための対流を作ることです。空気は、暖かいと膨張して上のほうへと上り、冷たいと下に溜まるという性質があるため、対流がない状態では部屋の中に温度の層ができてしまうのです。では、空気を循環させることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
効率良く換気を行うことができる
換気とは、室内の汚れた空気を外の新鮮な空気と入れ換えることをいいます。室内環境を快適に保つ上でも、ウイルスや細菌によって引き起こす感染症や、ホルムアルデヒドによる健康被害であるシックハウス症候群などを予防する上でも欠かせません。
窓を開けたり、換気扇などを利用したりすることで、室内に空気の流れを作り、効率良く汚れた空気や部屋にこもったにおいなどを外に逃がすことができます。
室内の温度差を解消できる
空気の対流がない状態では、冷たい空気は下にとどまり、暖かい空気は天井付近に上っていくため、足は冷たいのに頭は熱くてぼうっとするといったことが起こりがちです。空気を循環させることで、上に溜まった暖かい空気と下に溜まった冷たい空気を混ぜ、室内温度のばらつきをなくすことができます。
エアコン利用時は風をまんべんなく行き渡らせることができる
エアコンをつけると、風があたる場所とあたらない場所ができてしまいます。空気を循環させれば、エアコンの風を上下左右に撹拌して部屋全体に行き渡らせることができます。
室内に溜まった空気を循環させるには?
室内に溜まった空気を循環させ、対流を生み出すには、窓やドアを開けて空気の流れを調整する方法と、サーキュレーターなどの機器を使う方法があります。それぞれの方法について詳しく説明しましょう。
換気を行って風通しを良くする方法
窓やドアを開けて換気を行うことで、空気を循環させることができます。窓が開けられる建築物であれば、最も手軽に行える方法です。
ポイントは、できる限り対角線上に位置する2ヵ所の窓を同時に開けること。1ヵ所だけでは空気が流れることができず、同じ方向の窓2ヵ所では部屋の奥の空気はなかなか循環しません。
なお、窓が1ヵ所しかない場合は、窓と居室のドアを開けることで効果が得られます。飲食店の個室などで部屋に窓がない場合は、厨房の換気扇を使ったり、個室のドアを開けてサーキュレーターなどをドアに向けて回したりすることでも、空気の流れを作ることが可能です。
エアコンとほかの機器を併用する方法
エアコンと併せて、シーリングファンやサーキュレーターなどの機器を使って空気を循環させることもできます。
・シーリングファン
シーリングファンとは、部屋の天井に取りつける扇風機のことです。大きな羽で、部屋の空気を撹拌することで対流を生む効果があり、つけているだけで空気の循環を作り出してくれます。特に吹き抜け天井など、天井の高い家や店舗で有効です。
・サーキュレーター
サーキュレーターとは、遠くまで直線的に風を届けるように設計された機器のことです。サーキュレーターを室内に配置することで、空気の流れを作ることができます。
なお、羽根の回転によって風を生み出すのは扇風機と同じですが、扇風機は横に広がる優しい風を直接人にあてるのに対し、サーキュレーターの風は基本的に人が直接あたることを想定していません。
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空気を循環させるサーキュレーターの効果的な置き方
サーキュレーターはシーリングファンと違って据付けではないため、必要な場所に運んで使えるのが大きなメリットです。店舗内の窓のない個室や窓の少ないワンルームマンションなどで空気の循環を作るには、非常に便利な道具です。
ただし、サーキュレーターでうまく空気の循環を作り出すには、置き場所や向きを考えて置くことが大切です。冷房、暖房、換気といったそれぞれの状況別に、サーキュレーターの効果的な置き方をご紹介しましょう。
冷房時の置き方
冷たい空気は下に下りるため、ただ冷房をつけているだけでは足元ばかりが涼しくなりがちです。部屋全体をまんべんなく冷やすには、エアコンを背にするようにサーキュレーターを設置して、床に溜まった涼しい空気を上方に送るようにします。
キッチン、リビング、ダイニングが一体となったLDKの部屋などでリビングにしかエアコンがない場合、リビング内にエアコンを背にするようにサーキュレーターを置くことで、キッチンも含めた部屋全体に涼しい空気を循環させることができます。
一方、ワンルームでロフトが寝室というケースでは、高いところにあるロフトには冷房が行き渡りにくく、寝苦しくなりがちです。そんなときは、エアコンの真下にロフトに向けてサーキュレーターを1台置き、ロフトの上にもう1台天井に向けて風を送るように設置すると空気の循環が生まれ、快適な温度にすることができます。
暖房時の置き方
暖められた空気は上に上っていくため、暖房をつけていると足元は寒いのに頭部ばかりが温かくなりがちです。そんなときは、エアコンの対角線上の部屋の角からエアコンに向けてサーキュレーターを設置すると、部屋の空気をかき混ぜ、温度を均一にすることができます。
LDKでリビングにしかエアコンがないような場合は、リビングの中央にサーキュレーターを置き、真上に風を吹き上げるようにします。床に溜まった冷気が真上に吹き上がり、天井に溜まった暖かい空気と混ざり合って空気の流れができることで、程良く混ざった暖気を部屋全体に届けることができます。
ロフトで利用する場合は、冷房の場合とは反対に、ロフトからエアコンのある階下に向けてサーキュレーターを1台設置し、もう1台はエアコンの真下に設置してロフトに向けるのが効果的です。ロフトに溜まりがちな暖かい空気を下に下ろし、エアコンの暖かい風を吹き上げることで部屋全体に空気の対流を作ることができます。
換気をする際の置き方
サーキュレーターは、本体の後ろから取り込んだ空気を向いている方向へ押し出す構造のため、部屋の奥から窓やドアに向けて空気が動くように設置するのが基本です。
窓が1つで換気扇を使う場合は、窓から換気扇へ向かう空気の流れができるようにすると効率良く換気ができます。窓がない広い空間の場合でも、ドアの手前に1台、部屋の奥に1台、それぞれサーキュレーターを設置することで空気の流れを作り出し、効率良く換気をすることができます。
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快適な空間を保つには、室内の空気環境にも目を向けよう
飲食店やオフィスなどの空気がこもりがちな環境では、思いのほか室内の空気が汚れていることが少なくありません。こまめな換気や、サーキュレーターなどの機器を活用することで、室内に溜まった空気を循環させることを心掛けましょう。
株式会社UPDATER (旧 みんな電力株式会社) のエアテック事業「みんなエアー」では、空気質調査を行い、結果にもとづいて適切な環境改善を行うことで、安心できる空間を創出するサービスを提供しています。
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