CO2センサーとは?二酸化炭素濃度測定器を選ぶ基準や検知方式を解説

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新型コロナウイルス感染症の拡大により、「密」を回避する目的で二酸化炭素濃度測定器を設置することが増えています。一方で、粗悪な二酸化炭素濃度測定器が話題となることもあり、二酸化炭素濃度測定器のCO2センサーの精度について理解しておくことも重要です。

この記事では、二酸化炭素濃度測定器を選ぶ基準とCO2センサーの検知方式のほか、正しい値を得るための校正(補正)機能について紹介します。また、二酸化炭素濃度測定器「Qingping Air Monitor」に搭載されているCO2センサーについても見ていきましょう。

 

 

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厚生労働省も推奨する二酸化炭素濃度測定器が必要な理由

 

人は呼吸によって酸素を体に取り入れ、CO2を排出しています。同じ場所に人数が増えるほどCO2が多く排出されます。また、室内では空気がとどまりやすいため、CO2濃度を測定すれば空間中の密集・密閉の程度を知ることが可能です。

 

厚生労働省でも、CO2濃度を測定し1,000ppmを超えないようにすることが、新型コロナウイルス感染症対策として有効だとしています。

CO2濃度を1,000ppm以下に維持できれば、1人あたり毎時30㎥の換気量を確保することに相当するため、密閉空間では定期的なCO2濃度の測定が必要です。

 

また、感染症対策とは別に、CO2自体も濃度の上昇とともに人体にさまざまな影響を与えることがわかっています。特に、CO2濃度1,000ppm以上では知的活動(認識能力)にも影響が現れ始めるという事例があり、学習環境や職場などにおいて生産性や創造性を阻害されないためにも、適切な換気を行うことが望ましいでしょう。

これらにもとづき、CO2濃度を測ることが適切な空気環境の維持に有効な方法であり、空気環境の可視化のためには二酸化炭素濃度測定器が必要と考えられます。

 

なお、経済産業省は二酸化炭素濃度測定器を選ぶ際に、最低限要求される仕様などの基準を下記のように示しています。選ぶ際の参考にしてください。

 

<二酸化炭素濃度測定器を選ぶ基準>

・検知原理がNDIRや光音響方式など、波長を検知する光学式を用いたもの

・補正用の機能が付帯しているもの

 

参考:厚生労働省「冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法について」(2020年11月)

参考:経済産業省「二酸化炭素濃度測定器の選定等に関するガイドライン」(2021年11月)

二酸化炭素濃度測定器を正しく使用するには?

 

前述のとおり、厚生労働省は二酸化炭素濃度測定器を用いて、室内のCO2濃度が1,000ppmを超えていないか確認することを推奨しています。

具体的には、二酸化炭素濃度測定器を使用する際のポイントを、下記のように挙げています。

 

<二酸化炭素濃度測定器を使用する際のポイント>

・NDIR方式センサー(光学式でガスの波長領域を測定するセンサー)の二酸化酸素濃度測定器を使用する

・定期的に校正(補正)されたものを使用する

・校正(補正)されていない測定器を使用する場合は、あらかじめ屋外のCO2濃度を測定し、測定値が外気のCO2濃度(415~450ppm程度)に近いことを確認する

 

また、二酸化炭素濃度測定器が正しく動作するかを確認するために、経済産業省は下記の方法を行うことを推奨しています。

 

<二酸化炭素濃度測定器の動作を確認する方法>

・屋外のCO2濃度を測定し、測定値が外気のCO2濃度(415~450ppm程度)に近いことを確認する

・二酸化炭素濃度測定器に呼気を吹きかけ、測定値が大きく増加するかを確認する

・消毒用アルコールを塗布した手や布などを測定器に近づけても、CO2濃度の測定値が大きく変化しないことを確認する

 

 

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CO2センサーの原理と精度

 

では、CO2センサーはどのような仕組みで、CO2濃度を測定しているのでしょうか。CO2センサーの原理と精度について解説します。

 

 

NDIR方式

 

NDIR(Non Dispersive InfraRed:非分散型赤外線吸収法)方式とは、ガス特有の吸収波長領域を利用したガス濃度の計測方式です。吸収波長領域とは、ガスが吸収する波長の赤外領域のことで、CO2は4.26μmの波長の赤外線を吸収します。そのため、CO2濃度が高ければ赤外線量が減り、それによって濃度を測定することができます。

 

なお、NDIR方式で分析の精度や再現性を高めた機器は、大型かつ相応の価格になるため、用途に合わせて選ぶ必要があるでしょう。

オフィスや店舗、自宅などでの換気の指標として活用する場合は、一般的な環境モニタリング程度の精度のNDIR式センサーであれば十分であると考えられます。

 

■NDIR方式の仕組み

 

光音響方式

 

光音響(Photo-acoustic)方式とは、物体が光エネルギーを吸収して起こる熱膨張によって発生した音響波を、マイクロフォンで検出する仕組みです。NDIR方式よりも小型化されており、機器の省スペース設計を実現する特徴があります。

 

 

その他の計測方式

 

NDIR方式や光音響方式は光学式と呼ばれますが、それ以外にも接触式やeCO2方式といった計測方式もあります。

 

・接触式

接触式には電気化学方式や固体電解質方式、半導体方式といった接触式があります。これらはセンサーの経時劣化が早かったり、温度や湿度の影響を受けやすかったりするものがあるため、長期的かつ安定的な使用は難しいとされています。

 

・eCO2方式

eCO2(equivalent CO2:等価二酸化炭素)方式とは、TVOC(総揮発性有機化合物)を測定し、そこからCO2濃度を割り出す方式です。ただし、この方式ではCO2そのものを検出しているわけではないため、測定精度は高くないといわれています。

 

 

校正(補正)機能の仕組み

 

校正(補正)とはキャリブレーションともいい、正しい値を得るためにその機器の偏りを計測したり、調整したりすることです。

二酸化炭素濃度測定器で使用されているCO2センサーでも、校正が必要な場合があります。例えば、NDIR方式の中でも多くの製品で採用されている「単光源単一波長方式」では、光源の強度などが時間経過とともに変化してしまいます。そこで、校正を行うことによって、精度を高める必要があるのです。

なお、校正には手動校正と自動校正があります。それぞれの特徴について解説していきましょう。

 

 

手動校正

 

手動校正とは、外気のCO2濃度を基準として利用者が手動で校正する方法です。多くのCO2センサーには、手動で校正するための機能がついています。

外気のCO2濃度は415~450ppm程度に保たれているため、車が多い道路や人がいる空間などではない場所で二酸化炭素濃度測定器を置いて校正します。なお、日光はNDIRの赤外線に影響を与える可能性があるため、直射日光があたらない場所で行うなどの注意が必要です。

 

 

自動校正

 

自動校正とは、機器が自動で校正を行う方法です。ABC方式(Automatic Baseline Calibration)と呼ばれる方法が代表的で、センサーで記録された最小測定値と一般的な外気のCO2濃度を比較して校正します。

そのため、常に有人である場所やCO2発生源となる機器がある空間の場合、最小測定値が外気に近い数値にはなりにくく、正常に校正できません。その場合は、自動校正をオフにできる二酸化炭素濃度測定器を使用するといいでしょう。同様に、CO2濃度が400ppm未満の場所で使用すると、正しく校正できないため注意が必要です。

 

一方、NDIR方式のひとつである「単光源二波長方式」のセンサーは、環境を選ばず安定した自動校正が可能です。波長が2つあることでCO2以外も計測でき、同じ条件下で同時に計測した検知量を比較できます。そのため、400ppm以下のCO2濃度も計測できるだけでなく、常に有人である空間でも校正が可能です。

 

 

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みんなエアーの二酸化炭素濃度測定器「Qingping Air Monitor」の機能とは?

 

株式会社UPDATERのエアテック事業「みんなエアー」が提供する「MADO」では、二酸化炭素濃度測定器の「Qingping Air Monitor」を採用しています。Qingping Air Monitorには、旭化成株式会社のグループ会社であるセンスエア(Senseair)のNDIR方式センサー(単光源単一波長方式)「Senseair S8」が搭載されています。

 

 

Senseair S8の特徴と仕様

 

Qingping Air Monitorに搭載されているSenseair S8の特徴と仕様について見ていきましょう。

 

<Senseair S8の特徴>

・超小型サイズ

・個別校正(CO2とTVOCをそれぞれ手動で校正可能)

・メンテナンスフリー

・長期安定性

・低消費電力

 

Senseair S8の仕様

動作原理 NDIR方式
対象ガス CO2
CO2濃度測定範囲 400~2,000ppm(0~10,000ppm拡張範囲)(※1)
精度 ±70ppm±3%rdg
外形寸法(L×W×H) 33.9×19.8×8.7mm
メンテナンスインターバル メンテナンスフリー(※2)
センサー予測寿命 15年未満(通常の商業環境にて)
動作温度範囲 0~50℃
動作湿度範囲 0~85%RH(結露がない状態)
供給電源 DC4.5~5.25V(※3)
消費電量 ピーク電流300mA、平均30mA
シリアル通信 UART(Modbus)
アラーム出力(オープンコレクタ) しきい値1,000/800ppm(ヒステリシスなし)、常時閉
PWM出力 0~2,000ppmに対するデューティサイクル0~100%

※1 センサーは400~2,000ppmの測定範囲において定格精度で測定するように設計されていますが、400ppm未満の濃度にさらされた場合、ABCアルゴリズムの誤作動の原因となります。ABCアルゴリズムを使用する場合は、400ppm未満の濃度への露出は避けてください

※2 通常の屋内環境下では、センスエアABC自動校正機能を使用することによりメンテナンスフリー

※3 サージ、逆接に対しては非保護

 

出典:センスエア「Senseair S8(6機種)|製品一覧|センスエア

 

 

Qingping Air Monitorの自動校正機能

 

Qingping Air Monitorには、ABC方式のベースライン自動校正機能がついています。2秒間隔で測定するCO2センサーは、最小測定値を常に記録しており、人のいない時間帯の最小測定値を外気のCO2濃度とみなして、校正のベースラインを8日ごとに引き直しています。

 

また、病室など常に有人である空間では、最小測定値が外気のCO2濃度より高くなるため、8日に最低1回5分程度、屋外に機器を置くことで、ベースラインの引き直しが可能です。

なお、自動校正機能の停止はできませんが、手動校正機能があるため、必要に応じたタイミングで校正を行うことができます。

 

 

二酸化炭素濃度測定器に求めるもうひとつのおすすめ機能

 

二酸化炭素濃度測定器の中には、通信機能がついているものがあります。通信機能があれば、センサーデータを活用したさまざまなサービスを受けることができます。

 

Qinping Air Monitorもそのひとつで、データログなどをパソコンなどのデバイスで見ることが可能です。過去のCO2濃度の推移を振り返ることで、CO2濃度が高くなりやすい場所や時間帯などがわかるため、空気清浄機による対策の見直しや空調メンテナンスのタイミングなどもわかります。より衛生的な空気環境づくりを行うためにも、通信機能はおすすめの機能です。

二酸化炭素濃度測定器を活用して、オフィスや店舗、自宅などの空気環境の安心と安全をしっかり確保しましょう。

 

 

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二酸化炭素濃度測定器を用いた空気DXサービス「MADO」とは

 

CO2濃度を測定し、1,000ppmを目安に空気質管理を行えば、感染症対策のみならず、知的活動や生産能力など、個々人のパフォーマンスにも好影響を与えることができます。二酸化炭素濃度測定器を有効に活用するためには、CO2センサーの精度や正しい使い方の理解、環境設定も重要です。

 

株式会社UPDATERのエアテック事業「みんなエアー」が提供する「MADO」は、空気環境を可視化し、データの分析・通知・アフターサポートまでを行うクラウドサービスです。室内の空気中に含まれるCO2やPM2.5、揮発性のガスといった物質を計測し、クラウドに送信。事業者のコンピューターやタブレットなどのデバイスに表示し、その空間の空気がどのような状態なのかを可視化できるため、換気やその他状況に応じた対策を行うことが可能です。

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