健康経営銘柄に選ばれるメリットや健康経営優良法人との違いを解説

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近年では、少子高齢化による人材不足や長時間労働などの解消を目指すために、健康経営が推進されています。その取り組みのひとつとして注目されているのが、2015年から経済産業省と東京証券取引所によって行われている「健康経営銘柄」です。

この記事では、健康経営銘柄の目的や選定基準、健康経営有良法人との違い、健康経営銘柄に選ばれるメリットのほか、選定の流れについて解説します。

 

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健康経営に優れた企業を選定する健康経営銘柄

 

健康経営銘柄とは、「国民の健康寿命の延伸」に関連する取り組みのひとつです。経済産業省と東京証券取引所が共同で行っており、健康経営に優れた企業を健康経営銘柄として選定しています。健康経営とは、企業が従業員の健康管理を経営上の課題と考え、戦略的に取り組むことです。2015年から行われており、第8回の2022年は50社が健康経営銘柄として選ばれました。

まずは、健康経営銘柄の目的と選定基準、健康経営優良法人との違いについて解説します。

 

 

健康経営銘柄の目的

 

健康経営銘柄の目的は、企業による健康経営の取り組み全体を促すことです。

経済産業省と東京証券取引所が共同で健康経営に優れた企業を選定することで、企業価値の向上を重視する投資家に魅力的な企業だと認識してもらい、健康経営の取り組みが促進されることを目指しています。

 

 

健康経営銘柄の主な選定基準

 

健康経営銘柄に選ばれる企業は、東京証券取引所に上場していることが前提です。その上で、下記の条件を満たす必要があります。

 

<健康経営銘柄となるために必要な条件>

・「健康経営度調査」の総合評価の順位が上位20%以内であること

・ROE(自己資本利益率)の直近3年間平均が0%以上、または直近3年連続で下降していないこと

・重大な法令違反などがないこと

 

そして、経済産業省が実施するアンケート「健康経営度調査」の回答をもとに、健康経営度が上位20%の企業の中から、1業種1企業を基本に選出します。なお、健康経営度に加え、ROEや前年度のアンケート回答状況、社外への情報開示状況などについても評価の対象です。

 

 

健康経営優良法人認定制度との違い

 

健康経営銘柄と似ている取り組みとしては、経済産業省が行っている健康経営優良法人認定制度があります。

健康経営優良法人認定制度とは、特に優れた健康経営の取り組みを行っている企業を顕彰する制度です。顕彰することで健康経営に取り組む企業を「見える化」し、「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」が社会的に評価を受ける環境を整備することを目的としています。

 

一方、健康経営銘柄は、経済産業省と東京証券取引所が共同で行っているもので、選定の対象となるのは東京証券取引所に上場している企業に限られます。健康経営優良法人認定制度は、上場の有無に関係なく選定されるという点で異なります。

 

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健康経営銘柄に選ばれるメリット

健康経営銘柄の選定は、原則として1業種1企業に限られています。そのため、選定されるハードルは高いといえるでしょう。選定されるためには、健康経営に即した社内体制づくりをはじめ、従業員の教育、育児や介護と仕事を両立しやすい支援体制の構築、従業員の健康保持に向けた具体的な取り組みの実践など、さまざまな取り組みを行う必要があります。

しかし、健康経営銘柄に選定されるメリットは小さくありません。健康経営銘柄に選定される主なメリットをご紹介しましょう。

 

 

投資家などへ健康経営に取り組んでいることを広く伝えられる

 

健康経営銘柄に選定されれば、社内外や投資家、取引先に対して、健康経営に積極的に取り組んでいることを伝えられるのがメリットです。例えば、ウェブサイトや有価証券報告書、CSR報告書、就活生向けのパンフレット、名刺などに健康経営銘柄選定企業であることを記載することで、取り組みを広く伝えられるでしょう。

メディアへの露出や役員への講演依頼などが増えることも期待できます。

 

 

従業員の行動変容が期待できる

 

健康経営銘柄に選定されるメリットには、従業員の健康への関心が高まることも挙げられます。その結果、従業員参加型のプログラムに積極的に参加したり、食事や睡眠、運動に気をつけたりするなど、行動変容も期待できるでしょう。

 

 

優秀な人材の確保につながる

 

健康経営銘柄に選定されると、「健康経営に積極的に取り組む企業」として認知されます。その結果、採用への応募者が増加したり、内定後の辞退率が減少したりすることで、優秀な人材の確保にもつながります。

 

 

 

健康経営銘柄選定の流れ

 

健康経営銘柄は、どのように選定されているのでしょうか。具体的な流れを見ていきましょう。

 

 

1.アンケート調査の実施

 

8~10月に、経済産業省から東京証券取引所の上場企業に対し「健康経営度調査」が実施されます。健康経営の戦略から組織体制、社内の制度、取り組んでいる施策、健康経営の推進に対する効果検証の体制、法令順守・リスクマネジメントまで、多岐にわたるアンケートです。健康経営銘柄に選定されるには、このアンケートに回答する必要があります。

 

 

2.選定要件を満たした企業を候補として選出

 

アンケートの回答結果受けて、10~11月に候補となる企業が選定されます。候補となるのは、回答結果をもとに数値化される健康経営度が、上位20%に含まれている企業です。

 

3.財務指標スクリーニングなどを実施して選定

 

11月~翌年3月にかけて、候補企業に対して財務指標によるスクリーニングや調査回答にもとづく加点を行い、健康経営銘柄が選定されます。

加点の対象となるのは、ROEが直近3年間の平均が0%以上か、直近の3年連続で下降していない企業です。また、前年のアンケート回答企業にも加点され、社外への情報開示状況も評価の対象となります。

 

なお、ここで紹介したのは2022年の選定の流れです。2023年以降の流れは、2022年5月現在でまだ公開されておらず、今後変更となる可能性があります。

 

 

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従業員の健康を守るために空気環境の見直しを

 

企業にとって健康経営への取り組みは、成長のために欠かせないものです。また、健康経営銘柄選定企業の中には、従業員の健康を守るために、職場の空気環境改善への取り組みも行っている企業もあります。

 

株式会社UPDATERのエアテック事業「みんなエアー」が提供する「MADO」は、センサーデバイスで計測した二酸化炭素などの空気質データをもとに、すごしやすい環境づくりをサポートするクラウドサービスです。室内の空気中に含まれる二酸化炭素をはじめ、微小粒子物質、揮発性ガス物質、温湿度などを計測したデータをクラウド上に集積。その空間の状態を利用者のみんなに共有するために事業者のコンピュータやタブレットに表示をしたり、定点レポートにしたりすることで、換気やその他状況に応じた対策を行うとともに、人と人とをつなぐコミュニケーションに活用することが可能です

 

「空気の見える化」による適切な空気質の管理は、健康維持のみならず、各人のパフォーマンス向上、集中力、意思決定力にも有効であり、企業・従業員のウェルビーイングにもつながっていく有益な要素となります。

 

室内空気環境も従業員の健康に影響する重要な要素となります。企業の健康経営の一環として、職場の空気環境改善にぜひご利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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