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大企業の7割がシングル育児への支援の重要性を認識 61.8%の大企業が、自社に「シングル育児者」が存在 〜シングル育児への支援は「労働時間」に関する配慮が中心〜
「顔の見えるライフスタイル」の実現を目指す株式会社UPDATER(所在地:東京都世田谷区、代表取締役:大石英司)のWell-being tech事業「みんなエアー」(https://minnaair.com/)は、2022年8月30日(火)に開催する『みんなの働き方EXPO』でのセッションテーマの一つである「誰も取り残さない働き方〜シングル育児とシングル介護(https://minnaair.com/blog/week2022-expo/#session3)」に関する緊急調査として、従業員数1,000名以上の企業の人事担当者102名に、大企業のシングル育児者への対応に関する実態調査を実施しました。
■調査サマリー
■調査概要
調査概要:大企業のシングル育児者への対応に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間:2022年8月9日〜同年8月12日
有効回答:従業員数1,000名以上の企業の人事担当者102名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「みんなエアー」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://minnaair.com/blog/week2022-expo/#session3
「お勤め先では、従業員の「シングル育児」への支援に対して重要性が高まっていると認識していますか。」
■大企業の約7割が従業員の「シングル育児」への支援に対して重要性が高まっていると認識
「Q1.お勤め先では、従業員の「シングル育児」への支援に対して重要性が高まっていると認識していますか。」(n=102)と質問したところ、「十分に認識している」が39.3%、「やや認識している」が28.4%という回答となりました。
・十分に認識している:39.3%
・やや認識している:28.4%
・あまり認識していない:16.7%
・全く認識していない:7.8%
・わからない/答えられない:7.8%
「お勤め先では、従業員の「シングル育児」に対する支援体制は整備されていますか。法律で定められている育児休業制度は除いてお答えください。」
■6割の企業が「シングル育児」に対する支援体制を整備
「Q2.お勤め先では、従業員の「シングル育児」に対する支援体制は整備されていますか。法律で定められている育児休業制度は除いてお答えください。」(n=102)と質問したところ、「十分に整備されている」が26.4%、「やや整備されている」が34.3%という回答となりました。
・十分に整備されている:26.4%
・やや整備されている:34.3%
・整備されていない:27.5%
・わからない:11.8%
「「シングル育児」に対する支援としてどのようなことを行なっていますか。」
■「シングル育児」に対する支援は「勤務時間の短縮(82.3%)」や「フレックスタイム制(64.5%)」など労働時間に関する配慮が中心に
Q2で「十分に整備されている」「やや整備されている」と回答した方に「Q3.「シングル育児」に対する支援としてどのようなことを行なっていますか。(複数回答)」(n=62)と質問したところ、「勤務時間の短縮」が82.3%、「育児休暇制度(会社独自の制度)」が66.1%、「フレックスタイム制」が64.5%という回答となりました。
・勤務時間の短縮:82.3%
・育児休暇制度(会社独自の制度):66.1%
・フレックスタイム制:64.5%
・相談窓口の設置:56.5%
・育児休業給付:53.2%
・利用料無料の保育所や育児室を設置:32.3%
・社員食堂を従業員の子どもに開放:22.6%
・わからない/答えられない:0.0%
・その他:0.0%
「「シングル育児」に対する支援があれば、自由に教えてください。」
■その他に「緊急時のための指導」や「一時的な配置換え」という施策も
Q3で「わからない/答えられない」以外を回答した方に「Q4.Q3で回答した以外で、「シングル育児」に対する支援があれば、自由に教えてください。」(自由回答)(n=62)と質問したところ、「子どもが病気になったときは遠慮なく申し出るよう指導」や「一時的な配置換え」など35の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・65歳:子どもが病気になったときは遠慮なく申し出るよう指導している。
・57歳:時短勤務は難しいが、一時的に配置換えなどで負担を減らす等、本人の意向をできるだけ汲み取る窓口体制は整っている。
・55歳:出産の休暇と育児休暇の期間は最大限とれるし、期間をある程度定めて負担の軽い配置の変更も本人が希望すれば対応できると思う。
・50歳:社内保育制度の充実。
「お勤め先では、実際に「シングル育児」を実施している方はいますか。」
■61.8%の大企業が、自社に「シングル育児者」が在籍していると回答
「Q5.お勤め先では、実際に「シングル育児」を実施している方はいますか。」(n=102)と質問したところ、「はい」が61.8%、「いいえ」が17.6%という回答となりました。
・はい:61.8%
・いいえ:17.6%
・わからない:20.6%
「シングル育児への支援の課題はありますか。」
■9割以上の企業がシングル育児支援に課題あり
Q5で「はい」と回答した方に、「Q6.シングル育児への支援の課題はありますか。」(n=63)と質問したところ、「かなりある」が44.4%、「ややある」が47.6%という回答となりました。
・かなりある:44.4%
・ややある:47.6%
・課題はない:4.8%
・わからない/答えられない:3.2%
「シングル育児への支援の課題を教えてください。」
■「育児の代替者がいないので、子どもになにかあると、必ず仕事を休む(切り上げて帰る)ことになる」などシングルならではの課題も
Q6で「かなりある」「ややある」と回答した方に、「Q7.シングル育児への支援の課題を教えてください。(自由回答)」(n=58)と質問したところ、「育児の代替者がいないので、子どもになにかあると、必ず仕事を休む(切り上げて帰る)ことになる」など37の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・65歳:同じ職場の同僚の理解。
・52歳:子育て支援休暇制度は共働き世帯と同じで、シングルの課題(例:兄弟2回分、別々に休暇取得の必要性があっても取得回数に制限が残る)に十分対応できていない。
・54歳:職場の無理解、職場の人員不足に伴う余裕のなさ。
・54歳:育児の代替者がいないので、子どもになにかあると、必ず仕事を休む(切り上げて帰る)ことになる。
・42歳:しっかりとしたサービスを実施できる賃金。
「今後ウェルビーイングな働き方のために、シングル育児の支援を強化していきたいと思いますか。」
■9割超の企業が、ウェルビーイングな働き方のため、シングル育児への支援の強化を検討
Q5で「はい」と回答した方に、「Q8.今後ウェルビーイングな働き方のために、シングル育児の支援を強化していきたいと思いますか。」(n=56)と質問したところ、「非常にそう思う」が55.5%、「ややそう思う」が39.7%という回答となりました。
・非常にそう思う:55.5%
・ややそう思う:39.7%
・あまりそう思わない:3.2%
・全くそう思わない:0.0%
・わからない/答えられない:1.6%
まとめ
今回は、従業員数1,000名以上の企業の人事担当者102名を対象に、大企業のシングル育児者への対応に関する実態調査を行いました。
大企業の7割がシングル育児への支援の重要性を認識。実際に整備は約6割の企業で行われており、施策としては、「勤務時間の短縮」「育児休暇制度(会社独自の制度)」「フレックスタイム制」などが中心となっています。
現在、61.8%の大企業がシングル育児をしている社員の在籍を把握している一方で、ほとんどの企業が支援の課題があると回答しています。育児支援の関する職場の理解が得られないなど内容に加え、「育児の代替者がいないので、子どもになにかあると、必ず仕事を休む(切り上げて帰る)ことになる」など、シングル育児による仕事への影響を懸念している企業もいるようです。
育児に関して、本来はパートナーと一蓮托生で家庭を築きあげていくものという認識を持つ人もいる中で、シングル世帯では家事や子育て、収入の確保などをすべて1人で行わなければならず、現実として厳しい側面があります。しかし、大企業においても、職場の理解が得られないなど根深い課題が存在しており、今後の対策が重要となってきます。
誰も取り残さない働き方としてシングル育児を考える〜『みんなの働き方 EXPO』 開催〜
2022年8月30日(火)に、今後どのような働き方をしていくことがウェルビーイングにつながるのか、その答えを一緒に考える『みんなの働き方 EXPO』を開催します。
今回の調査テーマである、シングル育児という問題に対して、誰も取り残さない働き方はどうすれば実現できるのかをゲストとともに考えます。
ぜひ本イベントで、一緒に考えていきましょう。
申込はこちら ➤ https://minnaair.com/blog/week2022-expo/#session3