エアラボ通信

2020年11月2日

次亜塩素酸水の空間噴霧をめぐる様々な意見とは?

みんなエアー|2020年11月2日

呉 博士(みんな電力顧問)

新型コロナウイルスが世界に広がるにつれ、道路や施設内、さらに人に対して白い霧状の薬剤が盛大に噴霧されている海外映像をご覧になった方も多いと思います。ここで噴霧されていた薬剤のほとんどが「次亜塩素酸水」です。

 

実は、国内においても10年ほど前から医療機関や福祉施設を中心に屋内での次亜塩素酸の噴霧が行われています。感染予防やインフルエンザ対策のためですが、今回のコロナ渦を契機に、さらに多くの施設が導入の動きを始める中で、有効性や安全性に関する懸念も広がりました。それを受けて厚生労働省が一定の見解を表明しましたが、業界、研究者、医療従事者を巻き込んだ推進派と反対派の論争が今も続いています。

 

ちなみに厚生労働省は、「付着ウイルスや空気中の浮遊ウイルスを除去できるかどうかは、メーカー等が工夫を凝らして試験をしているが、国際的に評価方法は確立していない。安全面に関しては、メーカーにおいて一定の動物実験などが行われているが、消毒効果を有する濃度の次亜塩素酸水を吸いこむことは推奨できない。空間噴霧は無人の時間帯に行うなど、人が吸入しないような注意が必要である」、という見解を示しています。

 

推進派の代表は、業界と三重大学、北海道大学、東京工業大学の教授グループが連携して設立した「一般社団法人次亜塩素酸水溶液普及促進会議」です。次亜塩素酸水の化学的性質と長年の使用実績を根拠として、噴霧使用の有効性と安全性を精力的に啓発しています。

 

反対派は、研究者や医師らが個人として発信しており、主に安全面で、「目、鼻、口、それから肺まで続く上気道、下気道は、化学的、物理的な刺激に対して耐えられるようにはなっておらず、化学物質が触れることはできるだけ避けなければならない」と主張しています。

 

みんな電力は、人への安全が最重要であると考えます。したがって現状では、厚生労働省の見解に従い、次亜塩素酸水の噴霧は「人のいない空間」に限るべきと考えます。同時に、この方法の有用性も理解しており、「人のいる空間」での安全性を保障するための継続的な検証研究の推進を、業界と研究機関に強く期待しています。

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