感染症の空気感染対策を再確認!医療現場のマスク事情も含めて解説

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ウイルスや細菌による感染症の感染経路は、大きく分けて「空気感染」「飛沫感染」「接触感染」の3つがあります。このうち、空気感染する感染症は限られているものの、空気を介して広範囲に感染が広がるものが多いため、しっかりした対策が必要です。

ここでは、一般的な感染症の空気感染対策として注意すべきことや、新型コロナウイルス感染症の感染対策のほか、医療現場で使われるマスクについてご紹介します。

 

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空気感染とは?

 

空気感染とは、病原体が空気を介して広がる感染のことです。感染者が咳やくしゃみをすると、口からはウイルスや細菌が含まれた飛沫が飛び散ります。飛沫は水分を含んでいるため重みですぐに落下しますが、途中で水分が蒸発すると乾燥して小さくなり、「飛沫核」と呼ばれる直径5μm(マイクロメートル:1,000μm=1mm)以下の小粒子になるのです。

飛沫核は軽いので長時間空気中を浮遊し、空気の流れにのって広範囲に広がります。この空気中を漂う飛沫核を吸い込むことで感染が起こるのが、空気感染です。

 

 

飛沫感染、接触感染との違い

 

空気感染に対し、感染者の咳やくしゃみによって飛び散った飛沫を周りの人が吸い込むことで感染が起こるものを、飛沫感染といいます。飛沫は水を含んでおり、直径5μm以上と飛沫核より大きいため、そう遠くまでは飛びません。飛び散る距離は、咳の場合で1~2m程といわれています。

 

■空気感染と飛沫感染の違い

 

なお、感染者の手などから物へウイルスや細菌が移り、その物を介して感染するのが接触感染です。握手やハグなどで感染者と直接ふれ合った場合はもちろん、感染者がドアノブやつり革などにふれ、次にドアノブやつり革にさわった人の手にウイルスや細菌がつきます。そして、その手で鼻や口をさわることで感染するのです。

空気感染する主な感染症

 

多くのウイルスや細菌は、飛沫核の状態になると感染リスクが低下するため、空気感染する感染症の種類は多くありません。空気感染する感染症は、主に次の3つです。

 

・結核

・麻しん(はしか)

・水痘(水ぼうそう)

 

このほか、ノロウイルスについても、感染者の吐しゃ物や下痢便の処理が適切でなかった場合、乾燥したそれらのウイルスの小粒子が空気中に舞い上がり、空気感染が起こるとされています。

 

 

空気感染を防ぐためにできる対策とは?

 

空気感染を防ぐためにできる対策には、どのようなものがあるのでしょうか。感染者の隔離やマスクの着用など、4つの空気感染対策について解説します。

 

 

感染者の隔離

 

空気感染による感染症で入院する場合、病院では基本的に空調設備のある個室や陰圧室に隔離されます。自宅療養の場合でも、家庭内で空気感染を防ぐためには、感染者を別室に隔離する方法が有効です。看病する場合は、なるべく担当を一人に限定し、接触リスクを減らすようにします。

 

 

マスクの着用

 

結核、麻しん、水痘の可能性のある患者に対応する医療従事者は、「N95マスク」を着用することとされています。

N95マスクとは、直径0.3μmの微粒子を95%以上捕集できることが確認されている高性能なマスクのこと。空気感染の原因となるのは、空気中を漂う直径5μm以下の飛沫核なので、N95マスクを着用することで、飛沫核の体内への侵入を防ぐことができるのです。

なお、患者本人は、基本的に病室の中ではマスクの着用は求められませんが、咳が激しい場合や病室の外に出る場合はサージカルマスクを着用することになります。これは、飛沫の飛散を防ぎ、飛沫核の発生を防止するためです。

また、自宅療養の場合は、症状のある人がマスクを着用できない場合、家族がマスクを着用するようにしましょう。

 

 

十分な換気

 

空気中に漂っている飛沫核が多いと感染のリスクが高まりますので、換気はとても重要です。室内は定期的に換気を行い、新鮮な空気を入れるようにしましょう。なお、空気感染による感染症患者の病室や、搬送中の救急車内でも十分な換気を行うことが基本です。

 

 

ワクチンの接種

 

空気感染する感染症の結核、麻しん、水痘はワクチンがあるため、予防接種を受けることも有効な対策です。子供の場合、結核は生後1歳までに、麻しんは、麻しん風しん混合ワクチンとして1歳時と小学校入学前1年間の2回接種、水痘は生後1歳から1歳3ヵ月までのあいだに1回目、3ヵ月以上間隔を空けて2回目の接種が推奨されています。

 

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新型コロナウイルス感染症の感染経路と予防対策

 

新型コロナウイルス感染症の感染経路については、研究が進んだり変異株が発見されたりするのに合わせ、厚生労働省やWHO(世界保健機関)の見解も変化してきました。2021年10月現在では、「感染者の口や鼻から、咳、くしゃみ、会話などのときに排出される、ウイルスを含む飛沫またはエアロゾルと呼ばれるさらに小さな水分を含んだ状態の粒子を吸入するか、感染者の目や鼻、口に直接的に接触することにより感染する」と厚生労働省は定義しています。

ここでは、新型コロナウイルス感染症の感染経路と、予防対策について解説します。

 

 

マイクロ飛沫感染と空気感染の違い

 

エアロゾルを吸入することによって起こる感染は、一般の飛沫感染と区別して「マイクロ飛沫感染」と呼ばれており、換気が不十分な場所や混雑している屋内環境下では、エアロゾルが空中を長時間浮遊するため、感染者と離れた場所でも感染が起こる可能性があることがわかっています。

 

マイクロ飛沫感染と空気感染は線引きがしづらく、マイクロ飛沫感染は空気感染とは別物と考えるのか、それとも空気感染の一種と考えるかは、国や機関、専門家によって違いがあります。厚生労働省では、マイクロ飛沫感染が起きるのは、換気の悪い密室などの限定された場所だけであり、空調などを通じてより感染者との距離が離れていても感染が起こりうる空気感染とは異なるとする見解です。

しかし、エアロゾル感染は空気感染の一種であるとして、その前提に立った上での対策を求める専門家からの緊急声明も出されています。

 

 

飛沫核やエアロゾルは空気中でどれぐらい飛散する?

 

会話や咳、くしゃみの際に口から出た飛沫やエアロゾルは、大きさに応じて周りに飛び散る範囲が異なります。例えば、60μmを超える大きな飛沫が飛び散る範囲は、通常の呼吸では0.5m以内、会話では1m以内、咳をした場合で2m、くしゃみをした場合で3~6mです。飛散した飛沫は最終的には床に落ち、わずか数十秒程で水分が蒸発してなくなるか、元の半分程度の大きさの飛沫核になって一定時間空気中を漂うことがわかっています。

エアロゾルは、大きさが5μmの場合で33分間、1μmの場合で12時間以上空気中を漂い、2m以上移動することがあるとわかっているのです。

 

 

飛沫やエアロゾルの吸引を抑えて感染を予防する

 

マイクロ飛沫感染の予防対策としては、空気中のウイルスを減らし、飛沫やエアロゾルの吸引を抑えることが重要です。具体的な方法としては、主に下記の4つが挙げられます。

 

<マイクロ飛沫感染の予防対策>

(1)感染者がマスクを着用することで、空気中へのウイルスの排出を減らす

(2)健康な人がマスクを着用することで、飛沫やエアロゾルの吸引を抑える

(3)部屋の空気を入れ換えることで、室内に滞留する飛沫核やエアロゾルを減らす

(4)空調設備を整えて、空気中に滞留するウイルスを減らす

 

(1)と(2)は、不織布マスクをはじめとする防御効果の高いマスクを正しく着用すること、(3)は換気設備を正しく使ったり、こまめに換気を行ったりすることが基本です。(4)については、JIS規格で「定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を有しており、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルター」と規定されている、HEPAフィルターを搭載した空調設備の活用はウイルスの減少に有効な対策のひとつです。

 

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新型コロナウイルスの感染経路のひとつであるマイクロ飛沫感染対策には、マスクの着用や換気はもちろんですが、空気中に漂うエアロゾルや飛沫核をキャッチできるHEPAフィルターを備えた空調設備の導入が効果的です。

 

株式会社UPDATER(旧社名 みんな電力株式会社)のエアテック事業「みんなエアー」のソリューションでは、0.3μmの微小な粒子を99.97%以上集塵するHEPAフィルターを搭載した「7Guards Pro(DR.C医薬株式会社製)」をご用意。7Guards ProはHEPAフィルターに加え、マイクロメートルメッシュ、ハイドロ銀チタン®、カーボン脱臭、光触媒の5枚の高機能フィルターと紫外線照射、マイナスイオンの2つの機能を搭載し、花粉・感染症対策・脱臭・分解に特化した、医師と製薬会社が考えた空気清浄機です。室内の空気環境改善には、ぜひ7Guards Proの導入をご検討ください。

 

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