大気汚染を防ぐために、私たちにできることを考えよう

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人が活動することで地球の環境に変化が生じ、それによって起こるさまざまな環境問題。世界には、地球温暖化や海洋汚染といった、数々の環境問題が存在します。

中でも大気汚染は、私たちが社会生活を行うことで引き起こされるものでもあり、環境だけでなく人間の呼吸器に望ましくない影響を与えるものでもあるのです。

ここでは、身近な環境問題のひとつである大気汚染について、その原因や私たちにできる対策などをご紹介します。

 

 

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大気汚染とは?

 

大気汚染とは、人間が経済活動などを通じて放出した化学物質などが原因で、地球を取り巻く空気の層である大気の質が悪化し、人やそのほかの生態系に影響を与えるようになったことを指します。

 

人間は太古の昔から、その活動の過程で大気にさまざまな物質を放出してきましたが、自然の浄化作用で処理できる範囲内だったため、環境問題になることはありませんでした。しかし、1700年代半ばから1800年代にかけて起こった産業革命によって石炭の使用が増加し、自然浄化できる範囲を超えた汚染物質が発生。経済活動の発展に伴って、大気汚染はますます拡大し、社会問題化するに至ったのです。

 

日本で大気汚染が始まったのは、1901年の官営八幡製鐵所の開業以降といわれています。工場が排出する化学物質などが原因の産業公害型大気汚染は、高度成長期の1960~70年代頃に裁判を通じて被害が明らかにされ、法規制がかけられたことで少しずつ改善されてきました。

1993年に施行された環境基本法では、「政府は、大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染及び騒音に係る環境上の条件について、それぞれ、人の健康を保護し、及び生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準を定めるものとする」と定められており、これにもとづいた政策として環境基本計画が策定・実施されています。

 

日本では、少しずつ改善の兆しを見せてはいるものの、現代もなお世界中で、自動車の排気や火力発電所からの排出物など、人々が生活する上で発生する都市・生活型の大気汚染が深刻化しているのです。

大気汚染の主な要因

 

大気汚染が起こる要因は、主に「自然発生源」「固定発生源」「移動発生源」の3つに分けられます。それぞれどのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。

 

 

自然発生源

 

自然発生源とは、火山の噴火や黄砂、森林火災など、自然の活動によって汚染物質が発生するケースです。

 

 

固定発生源

 

固定発生源とは、工場や発電所、一般家庭などでの燃焼や粉砕によって汚染物質が発生するケースです。現在、工場や事業場からの汚染物質の排出については、大気汚染防止法などによる規制があります。規制の対象となっているのは、ばい煙(硫黄酸化物、煤塵、有害物質5種)や粉塵(一般粉塵、特定粉塵)、有害大気汚染物質(248種類、うち指定物質3物質)といったものです。

 

 

移動発生源

 

移動発生源とは、自動車や船舶、航空機、鉄道などから汚染物質が発生するケースです。大気汚染防止法では、自動車排出ガスとして、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、鉛(Pb)化合物、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)の5物質が指定されています。

 

大気汚染による健康被害とは?

 

大気汚染がもたらす影響は、健康被害、自然環境・生態系への被害、経済への悪影響と多岐にわたります。

 

人間に大きく影響のある健康被害の例としては、PM2.5(微小粒子状物質)は肺の奥まで入り込んで呼吸器・循環器系疾患のリスクを高める、光化学オキシダントは濃度が高まると光化学スモッグを発生させ、目の痛みや吐き気、頭痛などを引き起こすことが知られています。

 

世界保健機関(WHO)が2018年に世界108ヵ国、約4,300都市について環境汚染の状況を調べ、調査した結果、大気汚染が原因で早期に命を落とす人は、年間700万人に上ると発表されています。

 

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大気環境のために私たちにできること

 

大気汚染は、自動車の排気や電気を生み出す火力発電所からの排出物など、主に私たち人間の暮らしの中で発生しています。そのため、大気汚染を防ぐためには、一人ひとりが環境に対する意識を変え、日々の暮らし方について考える必要があるのです。

大気環境を改善するために、私たちが日常生活の中でできることはたくさんあります。その一部についてご紹介しましょう。

 

■私たちが日常生活でできること

 

 

省エネを心掛ける

 

家庭内でエネルギーを無駄にしないようにする省エネを実践することで、発電する電力量が抑えられ、発電時に発生する大気汚染物質の排出を減らすことにつながります。家庭内でできる省エネの方法には、主に下記のようなものがあります。

 

<私たちが家庭でできる省エネの方法>

・冷房は28℃、暖房は20℃を目安に温度設定をすることで消費電力を削減する

・電気や家電のスイッチはこまめにオフにして、待機時の消費電力を減らす

・白熱灯から蛍光灯やLED電球に変える

・エアコンのフィルターは定期的に掃除し、冷暖房効率を上げる

・洗濯物はまとめ洗いをする

・冷蔵庫の開閉回数はできるだけ減らし、ものを詰め込みすぎない

・電気ポットの保温機能は長時間使わず、魔法瓶ポットなどを利用する

 

 

省エネ製品を選ぶ・応援する

 

家電製品の省エネ技術は年々進歩しており、例えば冷蔵庫の消費電力は、10年前のものと比べて約半分にまでなっているといわれています。省エネ製品を活用することで、特に意識しなくても家庭での消費エネルギーを節約することが可能です。

また、省エネに取り組む企業の製品やサービスを購入し、応援することは、社会全体で省エネの取り組みを進めることにもつながります。

 

<私たちができる省エネ製品の活用方法>

・家電製品を省エネ製品に買い替える

・自動車を電気自動車やハイブリッド車などのエコカーに買い替える

・省エネに力を入れる企業の製品やサービスを購入する

 

 

公共交通機関を利用する

 

公共交通機関を積極的に利用することは、自動車の交通量を減らし、排気として排出される大気汚染物質を減らすことにつながります。また、都市部の交通渋滞の緩和にも役立ちます。

 

 

地産地消を心掛ける

 

地元でとれた物を地元で消費することで、トラックなどによる長距離輸送が必要ないため、排気として排出される大気汚染物質を減らすことにつながります。

 

 

 

VOC対策をする

 

VOCとは、蒸発しやすく大気中で気体になる有機化合物「揮発性有機化合物」のことです。塗装や建設工事、印刷、機械の洗浄、自動車への給油などの際に排出され、浮遊粒子状物質や光化学オキシダントによる大気汚染を引き起こします。

家庭で使うシャンプーや芳香剤、塗料、床用ワックスなどの洗浄剤、殺虫剤などにもVOCを含んでいる物があるため、VOCを含まない製品を選ぶ、過度な使用は避けるといった対策を行いましょう。

 

 

健康に暮らすために室内の空気環境の見直しをしよう

 

人が健康に過ごす上で、毎日取り込む空気がきれいかどうかはとても重要なことです。きれいな空気の中で暮らしていくためには、大気汚染問題に取り組むのはもちろんですが、まずは身の回りの環境を整えることも大切です。

 

株式会社UPDATER(旧社名 みんな電力株式会社)のエアテック事業「みんなエアー」では、空気環境改善のソリューションとして、省エネ設計でありながら環境中のVOCやPM2.5、においなどを協力に分解する「KOROSUKE(ヨーホー電子株式会社)」を提供しています。

KOROSUKEは、どこでも設置可能な150mmサイズで、6~8畳の広さに対応した光触媒空気清浄機です。室内の空気環境対策には、KOROSUKEの導入をご検討ください。

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