ハウスダストというと家の中の有害なほこりという印象ですが、実際には家に限らず、店舗やオフィスの室内にも発生する可能性があります。健康被害も引き起こすことがあるハウスダストから身を守るには、どのような対策をとればいいのでしょうか。
ここでは、空気清浄機の選び方を含めて、ハウスダストについて知っておくべきポイントを解説します。
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ハウスダストとは室内に存在する極めて小さなちりのこと
ハウスダストとは、主に1mm以下のサイズの、室内に存在するちりのことです。
ちりといってもその正体は、外から持ち込まれる(または入り込む)ほこり、土・砂、花粉、排気ガスの粒子のほか、衣類の繊維くず、皮膚の一部、フケ、垢、食べかす、ペットの抜け毛の一部、ダニの死骸・フンなど、実にさまざまです。
ハウスダストは部屋の隅、カーペットの繊維のあいだ、フローリング床材の隙間など、掃除がしづらいところに溜まります。本棚、ベッドの下、カーテンの下、照明カバー、押入れ・クローゼットの中なども蓄積しやすいので注意が必要です。
さらに厄介なことに、ハウスダストは風が吹いたり人が動いたりすると簡単に舞い上がり、空中を漂います。
■ハウスダストの正体
ハウスダストによる主な健康被害
ハウスダストがしばしば問題視されるのは、人の口や鼻から体内に入り込んで健康被害を引き起こすことがあるためです。ハウスダストがアレルゲンとなり、さまざまなアレルギー症状を引き起こします。ひどい場合は、気管支喘息やアトピー性皮膚炎を起こすこともあります。
さまざまなアレルギー症状
ハウスダストを吸い込むと、体に下記のようなアレルギー症状が現れることがあります。
・アレルギー性鼻炎:発作的なくしゃみや鼻水、鼻づまりなどが起きる
・アレルギー性結膜炎:目のかゆみや充血、異物感などが起きる
・気管支炎:咳が止まらない、痰が出るなどの症状を繰り返す
気管支喘息
気管支炎が、さらに悪化した状態が気管支喘息です。
ハウスダストは、この喘息の発作の原因となるアレルゲンのひとつにもよく挙げられます。特に、ダニやダニの死骸は喘息の発作の引き金になることがあります。
呼吸時に空気が通る気道に炎症が起こり、炎症が強くなると気管支が狭くなって息や胸が苦しくなるのが特徴です。
アトピー性皮膚炎
アレルギー症状のひとつであるアトピー性皮膚炎も、ハウスダストが関係していることがあります。
強いかゆみを伴う湿疹が発症したり、治まったりするのを繰り返すのが特徴です。アトピー性皮膚炎も、ダニやダニの死骸がアレルゲンになることが多いようです。
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ハウスダスト対策のポイント
健康被害をもたらすハウスダストを少しでも減らすには、どうすればいいのでしょうか。続いては、ハウスダスト対策で気をつけたいポイントを3つ紹介します。
毎日、こまめに掃除をする
ハウスダスト対策で最も重要なのは、なるべく毎日しっかりと掃除をすることです。ゴミやほこりを溜めずにきちんと取り除くことが、ハウスダストを防ぐことにつながります。
ほこり、フケ、垢、食べかすなどを放置していると、それらをエサとするダニが発生しやすくなります。そのダニのフンや死骸が乾いて砕けると、ほこりなどと相まってハウスダストとなるのです。
床はフローリングモップや掃除機をかけ、本棚などもできるだけ拭き掃除をすることを心掛けましょう。
湿度を50%程度に保つ
ダニは、高温多湿の環境を好みます。そのため、特に梅雨から暑い季節にかけては換気をこまめに行い、湿度を50%程度に保ちましょう。
エアコンの除湿機能も役立ちます。室温は20~25℃に保つことを意識してください。
空気清浄機を活用する
空気中を舞うハウスダスト対策には、空気清浄機の設置が効果的です。
人がいる場所に置いて作動させると、空中に舞い上がったハウスダストを吸引できる可能性が高まります。
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空気清浄機を選ぶ際の確認ポイント
室内の空気を浄化してくれる空気清浄機は、さまざまなメーカーから販売されています。空気清浄機を選ぶときには、次に紹介するポイントを確認しましょう。
フィルターの種類を確認する
空気清浄機がどんな種類のフィルターを使っているのか、確認してください。
HEPAフィルターは、空気中の0.3μm以上の粒子を捕集することができます。ハウスダスト対策としては十分な性能です。
どの程度の広さに対応できるのかを確認する
空気清浄機の最大適用床面積は、30分間で空気を清浄できる広さ(畳数)を表しています。
この数字に適合した部屋で使用するのが基本ですが、なるべく素早く空気を清浄したいときは、実際の2~3倍の適用床面積の製品を選ぶのがおすすめです。
そのほかの機能を確認する
空気清浄機の機能は、室内の空気を吸い込んで、空気中のハウスダストを除去することが基本です。しかし、メーカーによっては独自の機能がついている場合があります。
例えば、加湿機能がついた空気清浄機は、湿度も調整することができます。空気が乾燥しやすい冬はハウスダストが舞い上がりやすく、ある程度空気を湿らせたほうが空気清浄機で吸引しやすくなるからです。
また、イオンを発生し、静電気を除去する効果が併用できる製品もあります。空気中のハウスダストが床や家具、衣服などに付着するのを予防するといった機能で、これらが気になる場合は空気清浄機選びの選択肢に入れてみましょう。
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空気清浄機+空気環境の可視化でハウスダスト対策に相乗効果を
明らかな健康被害が出ていなくても何となく体調が優れないなど、ハウスダストに悩まされている人は少なくありません。空気環境を改善するには、こまめな掃除や空気清浄機の設置が役に立つでしょう。さらにつけ加えるなら、室内の空気環境が現在どのような状態にあるのかをしっかりと知り、状況に即した対策を考えればより効果的です。
株式会社UPDATER(旧 みんな電力株式会社 ) のエアテック事業「みんなエアー」では、空気環境を可視化し、データの分析・通知・アフターサポートまでを行うクラウドサービス「MADO」を提供しています。「MADO」のセンサーデバイスは、オフィスや店舗の空気中に含まれるハウスダスト類をPM2.5センターがキャッチし計測します。ほかにも二酸化炭素揮発性のガスといった物質を計測し、クラウドに送信。事業者のコンピューターやタブレットなどのデバイスに表示し、その空間の空気がどのような状態なのかを可視化できるため、換気やそのほかの状況に応じた対策を行うことが可能です。