花粉シーズンになっても従業員が快適に働けるよう、会社が積極的に花粉対策を行う必要性が出てきています。従業員が気持ち良く働ける環境を整えるという意味もありますが、もっと切実な問題として、花粉症が業務効率を下げ、生産性を損ねる原因になっているからです。
ここでは、エステー株式会社の「花粉対策と仕事における生産性への影響に関する実態調査」(※)をもとに、会社が花粉症対策をする意義や、具体的な対策方法について解説します。
※2019年12月27日~12月28日の期間、20~59歳の花粉症患者かつ有職者の男女603名に対するインターネットによるアンケート
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花粉が原因で労働者の働く意欲を奪っていく
「花粉症は仕事に大いに影響する」というのが、大方の人の実感のようです。花粉対策と仕事における生産性への影響に関する実態調査(以下、実態調査)によると、花粉症による仕事への影響に関して、下記のような調査結果が出ています。
<花粉症によって仕事に影響が出たことはありますか?>
・花粉症によって「仕事に影響が出た」 66.3%
・花粉症によって「出社したくないと思ったことがある」 63.0%
・花粉症によって「出社できなかったことがある」 12.4%
※エステー株式会社「花粉対策と仕事における生産性への影響に関する実態調査」(2019年12月)
花粉症によって仕事に影響が出て、出社したくない、あるいは出社できなかったという人が、とても多い実態が見えてきます。
また、2019年8月に、健康保険組合連合会(健保連)が一部の花粉症治療薬について、「医療機関を受診して処方される花粉症薬のうち、市販薬で代替可能な薬は、公的医療保険の適用外とするべき」とする政策提言を発表して話題になりました。
この政策提言については、2021年12月時点ではまだ決定したという話はないのですが、実態調査ではこのことについても調べています。
「花粉症の薬が保険適用外になることによって、今後病院に行くことを躊躇しますか?」と質問に対し、「病院に行くことを躊躇する」と回答した人が74.6%もいたのです。病院で処方される治療薬が保険適用外になると、大きな負担になると考える人が多数を占めることがわかりました。
花粉症は、仕事に対するモチベーションを下げています。そして、治療薬の価格についても気になっている人が多いというのが、この実態調査で見えてきたことです。
職場の花粉症対策の実態
花粉症が仕事に影響し、生産性を下げているにもかかわらず、会社の従業員に対する花粉症対策はほとんど行われていないようです。
実態調査では、「あなたの職場で、従業員のための花粉対策は行われていますか?」との質問に対し、「職場が花粉対策を行っている」と回答した人はわずか13.8%でした。
さらに、「職場で、従業員に対して何らかの花粉対策を行ってほしいと思いますか?」という質問に対しては、60.9%が「はい」と回答しています。
従業員と職場の花粉症対策の実態のあいだには、大きなギャップがあるといえそうです。
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会社における花粉症対策のキーポイント
従業員に対する花粉症対策が重要であることと、会社がまだその対策を十分にとれていないことがわかりました。では、会社ができる花粉症対策には、どのような方法があるのでしょうか。3つのポイントを紹介します。
1 花粉を会社内に入れない工夫をする
花粉を会社内に入れないために、さまざまな工夫を凝らしましょう。ポイントとなるのは、下記に挙げるルールづくりや花粉対策のアイテムを使うといった方法です。
・ルールを作る
まず実践したいのは、オフィスに入るときに衣服や鞄に付着した花粉を持ち込まないための対策です。入室前に必ず花粉やほこりを落とすことをルール化し、従業員の習慣にしましょう。
・アイテムを設置する
花粉を取り去るアイテムを準備します。衣服から花粉を払い落とすには、花粉除去用の専用ブラシや粘着ローラーを使うと、空気中に花粉が舞い上がるのを防げます。また、そのとき近くに空気清浄機を設置しておき、フルパワーで運転させると花粉を除去してくれます。
花粉対策スプレーを用意して、オフィスから外出する従業員に使用を促すのもいいでしょう。衣服にスプレーすると静電気を抑えられて、花粉をつきにくくするものなどがあります。
・窓に花粉対策用のカーテンをつける
窓を開ける機会が多いときは、窓に花粉対策用のカーテンをつける方法もあります。専用のレースのカーテンを使うと、窓からの花粉の侵入をかなり軽減できます。一般的なレースのカーテンでも効果的ですが、しっかりと対策したい場合は、花粉対策用のものを設置しましょう。
2 会社内に侵入した花粉を排出する
侵入対策をしても、オフィス内への花粉の侵入を完全に食い止めるのはなかなか難しいものです。侵入した花粉を素早く除去するため、下記のような対策も施しましょう。
・エアコンフィルターの掃除
花粉対策で気をつけたいのは、エアコンのフィルターの掃除です。エアコンのフィルターは、ある程度花粉を吸着してくれますが、月に1回は掃除をしないと目詰まりしてしまいます。フィルターが目詰まりしたエアコンは冷暖房機能が落ちるだけではなく、花粉が舞う空気をかき回すだけの存在になってしまうので要注意です。
・空気清浄機を活用
エアコンよりも効率良く部屋の空気をきれいにすることができるのが空気清浄機です。人がいるときは常に運転し、窓を開けるときや人の出入りが多いときにはフルパワーにして花粉を除去しましょう。
このとき、使用する空気清浄機は、花粉対策に有効なHEPAフィルターを採用している製品を選んでください。HEPAフィルターは、粒径0.3μm(1μm=0.001mm)の微小な粒子を99.97%以上捕集することができます。これに対し、スギ花粉やヒノキ花粉の大きさはおよそ30~40μmなので、確実に花粉をキャッチすることが可能です。
なお、空気清浄機のフィルターも掃除が必要です。大きめのほこりなどを除去するためのプレフィルターは、2週間に1回程度掃除機で汚れを吸い取った後、取り外して水洗いしましょう。HEPAフィルターは、基本的に掃除は不要です。
・加湿で花粉を床に落とす
加湿器を利用することで、空気中の花粉を湿らせて床に落とす効果が期待できます。ただ、加湿器の場合は単に花粉を床に落とすだけで、除去ができるわけではありません。空気清浄機をフルパワーで動作させた後に、念のため加湿するといった使い方をするといいでしょう。
3 花粉症に関する従業員への配慮を検討する
花粉の侵入や除去を行うことを前提として、花粉症に関する従業員のための配慮も検討してみましょう。具体的には、消耗品の準備や花粉症手当などの福利厚生制度を導入する、働き方の選択肢を増やすなどです。
・消耗品を準備しておく
例えば、社内に誰でも自由に使える使い捨てマスクを用意しておくと従業員は助かります。自分のマスクの交換をしたいのに予備を忘れてしまったときなどに役立つはずです。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症の対策としても有効です。
・花粉症手当などを導入する
花粉症が労働意欲を低下させ、ひいては生産性を低下させるため、その解決策として花粉症手当を導入している会社もあります。花粉症に悩む従業員に対して医療機関への受診、検査料、治療薬の費用などを支給するといった内容が多いようです。もしくは、花粉症専用マスク、花粉症対策メガネ、目薬、高級ティッシュなどの購入負担や支給を行っているケースもみられます。
・働き方の選択肢を増やす
花粉症対策として効果的なのは、テレワーク(在宅勤務)の活用でしょう。外出の機会が減ればそれだけ花粉との遭遇率も少なくなるためです。たとえ鼻水やくしゃみなどの症状が出ても、テレワークなら周囲の従業員に迷惑をかけなくて済みます。業種にもよりますが、感染症対策としてだけではなく、花粉症対策としてもテレワーク導入を考えてみてはいかがでしょうか。
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会社には花粉以外にも健康被害の原因がある
オフィス内の空気には、花粉以外にも健康に害を与える物質が浮遊しています。花粉対策とともに、これらの物質についても理解を深めておきましょう。
CO2
人間の呼気に含まれるCO2、つまり二酸化炭素は、換気が行き届いていないオフィス内では時間の経過とともに増加していきます。CO2濃度の上昇は息苦しさや眠気、思考力低下などにつながることがあり、仕事の作業効率に影響することが知られています。
カビ
オフィスにもカビは発生します。梅雨時など湿度が高いとカビはより多く発生し、アレルギー反応を引き起こしたり、感染症の原因となったりすることがあります。
PM2.5
PM2.5は、粒径2.5μm以下の微小粒子状物質です。発生源はボイラーなどの煤煙を出す施設や自動車・航空機など人為起源のもの、土壌海洋、火山など自然起源のものがあります。非常に小さい物質のため、肺の奥にまで入り込み、呼吸器系の疾患などを引き起こす可能性があります。
ハウスダストやホルムアルデヒド
ダニ、ダニの死骸、ちり、ほこり、繊維のクズ、人間の皮膚片などのハウスダストも、アレルギー症状を招く原因となります。建物の合板などから発生するホルムアルデヒドはシックハウス症候群の原因となる物質で、これもオフィスで発生することがあります。
会社の花粉症対策にはオフィス内の空気清浄が大切
会社の花粉症対策は、従業員の仕事へのモチベーションを保ち、生産性低下を防ぐためにも大切です。花粉と同時に、CO2、PM2.5といった生産性低下につながる物質の除去を行うなど、オフィス内を適切に換気し、空気清浄を行う必要があります。
そこで、花粉をはじめとするさまざまな空気中の粒子に対応した高性能空気清浄機としておすすめしたいのが、株式会社UPDATER(旧社名 みんな電力株式会社)で扱う「ハイドロ銀チタン®空気清浄機 7Guards Pro」(DR.C医薬株式会社)です。
5枚のフィルターと2つの機能により、花粉・カビ・ハウスダストなどのたんぱく質や化学物質を分解し、花粉はもとより、PM2.5・細菌・カビ・ほこり・ダニを集塵、除去します。さらに、たばこ臭・ペット臭・汗臭・生乾き臭など、においのもとを吸着・脱臭する機能も備えて徹底的に空気を浄化し、より健康的な生活空間をお届けします。
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