室内の最適な湿度・温度とは?カビの発生やウイルス感染を防ごう

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湿気とは空気の中に含まれている水蒸気、つまり水分そのものを指します。

湿気が多い季節になると、困るのがカビの存在です。カビは、いつの間にか住まいの思わぬ場所に発生し、放置していると健康に被害が及ぶことがあるため、湿気対策をして発生を抑える必要があります。しかし、室内の湿気や湿度をしっかりと管理をしているという人は、意外と少ないのではないでしょうか。カビ以外にも、ウイルスと湿度の関係も気になるところです。

ここでは、カビの発生やウイルス対策を踏まえた室内の最適な湿度・温度について解説します。

 

 

湿気が多くなる原因

 

人は、空気中に含まれる水分量が多いときに、湿気が多いと感じます。その湿気の多さを確認する際、目安とするのが「湿度」です。

湿度とは、飽和水蒸気量に対する、空気中に含まれる水蒸気の割合のことです。飽和水蒸気量とは、1㎥あたりの空気中に存在できる最大の水蒸気量を指します。

基本的に、空気は温度が高いほど多くの水蒸気を含むことが可能です。例えば、気温が0℃なら飽和水蒸気量は4.85g/㎥、気温25℃だと23.1g/㎥です。

そのため、温度が上がる夏のほうが、空気は多くの水分を含むことができるのです。特に、海に囲まれた日本では夏に向かって、温度とともに湿度も上がる傾向にあり、梅雨はもちろんですが、その後の夏場も太平洋高気圧の影響で暖かく湿った空気が流れ込んできて、室外は蒸し暑くなりがちです。

また、降雨時には当然、空気中に含まれる水蒸気は多くなります。梅雨時期の室外の湿度は、平均で78%前後です。ちなみに、雲の中は湿度100%、濃い霧の中もほぼ100%です。

 

室内の湿度も、季節や気候の影響を受けて上昇します。特に、室内の湿度が高くなりやすいのは、室外と同じく梅雨と夏です。しかし、ほかにも室内の湿度が高くなる原因は潜んでいます。風呂の浴槽に湯を溜めっぱなしにしてドアを開けていたり、洗濯物を大量に部屋干ししていたりというのはわかりやすい例でしょう。ほかにも、観葉植物がある、ペットがいる、換気をしていないといった条件も湿度を上げる原因となります。なお、人がいるだけでも、呼吸をしたり汗をかいたりすることで湿度が上昇します。

 

 

湿度が高いほどカビが発生しやすくなる

 

室内の湿度が高まる梅雨頃からは、カビの発生にお困りの方も多いでしょう。

湿度が高い日が続くと、風呂・台所などの水回り、窓の周囲、カーテン、壁・天井、押入れの中などにカビが発生しやすくなります。特に、梅雨時期は気温も湿度も上がるので、カビが繁殖するための条件がそろっています。カビはほこりや食べカス、人の垢などを栄養にするので、汚れにも注意してください。

 

冬には結露によるカビの発生にも注意が必要です。外気は温度も湿度も低い反面、室内の空気は暖房で温められ外気よりも水蒸気を多く含んでいます。室内と室外の温度差が大きくなると、窓ガラスやサッシを中心に結露が起こります。結露を放っておくと、壁やカーテン、 周辺の木材などにカビや雑菌が繁殖し、家や家具が傷む原因にもなるので気を付けましょう。

また、空気中にカビの胞子が浮遊し、それを人が吸い込むとアレルギー性鼻炎、夏型過敏性肺炎、気管支肺アスペルギルス症などの健康被害を引き起こすおそれもあります。

 

 

 室内に適した湿度とは?

 

労働安全衛生法の事務所衛生基準規則(事務所則)において、オフィスの環境基準が定められています。温湿度に関しては「空気調和設備を設けている場合は、室内の気温が17度以上28度以下及び相対湿度が40%以上70%以下になるように努めなければならない」とされています。

では、カビの特性も考慮した最適な室内の湿度はどのくらいなのでしょうか。

 

 

カビやウイルス対策に適した湿度

 

カビが活動し始めるのは、湿度60%を超えるあたりからといわれています。湿度70%の状態が続くと数ヵ月、80%以上が続くと数週間でカビが発生するともいわれます。カビの発生を防ぐには、湿度60%以下をキープしておきたいところです。

しかし、ウイルス対策の観点からすると、湿度は高すぎても低すぎてもいけません。ちりやほこりに付着して浮遊している空気中のウイルスは、湿度が高いと重くなったちりなどとともに地面や床に落下しやすくなるという特徴があります。反対に湿度が低いと長く空中にとどまり、遠くまで浮遊することができることになり、感染拡大を引き起こしてしまうケースもあるでしょう。

また、空気の乾燥した状態では、体の防御機能がうまく働かず、ウイルスの侵入を許してしまう可能性も高まります。カビ対策を意識して湿度を下げすぎるのはウイルス感染の危険性を高めてしまうことにもなりかねません。

 

カビの発生防止を意識し、生活をする上で適正かつ快適な湿度は、40~60%というのが一般的な見解です。厚生労働省のガイドラインによると、インフルエンザ対策として適切な湿度は50~60%。つまり、ウイルス対策を考慮すると、下限を引き上げて、湿度50~60%を目安としておくのが妥当と考えることができるでしょう。
参考:健康・感染症に関する情報(厚生労働省)

 

ただし、季節や室温によっても適正な湿度は変わってきます。快適な空気環境を維持するためにも、自宅や一日の長く過ごす場所では、温湿度や空気質を計測し、意識してみることもおすすめです。

 

 

季節の室温によって適正な湿度は変わる

 

空気中に含まれる水分量の最大値(飽和水蒸気量)は気温によって異なります。温度が高いほど、飽和水蒸気量は増え、反対に温度が低くなるほど飽和水蒸気量は減ります。これを相対湿度といい、天気予報や湿度計で用いられる一般的な湿度のことです。

 

■相対湿度のイメージ

 

 

温湿度とウイルスの生存率

有名な実験に、気温と湿度を変えて6時間後のインフルエンザウイルスの生存率を調べた「ウイルスの生存実験」(1961年、G.J.ハーパー)があります。結果は下記のとおりで、低温・低湿度の環境ほどウイルスの生存率が高くなることが示されています。

 

 

【温度7~8℃環境下での6時間後のウイルス生存率】
・湿度20~25%の場合:63%
・湿度49~51%の場合:42%
・湿度81~82%の場合:35%

 

このように、温度が同じ環境においては、湿度を上げることででウイルスの生存率が下げられます。また、同実験では温度32℃で湿度が80%を超えてくると、6時間後のウイルス生存率はほぼ0%であることがわかっています。

 

これらを踏まえると、夏の室温を25~28℃に保っているなら湿度は45~60%、冬の室温を18~22℃に保っているなら湿度は55~60%を目安にした空気環境コントロールがおすすめです。また、快適な眠りのための温度は16~26℃、湿度は50~60%といわれています。このことも覚えておきましょう。

 

 

  カビ菌やウイルス対策には湿度管理が大切。空気環境の可視化から始めよう。

 

室内の湿度をコントロールすることは、カビの発生抑制やウイルスの対策を考えるときに重要です。しかし、気をつけていても、室内の状況に応じた湿度の微調整は難しい場合もあるでしょう。快適に過ごせる室内環境づくりの第一歩は、温湿度をはじめ、空気環境を可視化することがおすすめです。

 

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