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花粉は、人体にアレルギー反応を引き起こします。また、PM2.5は極微細な粒子のため、呼吸器系に悪影響を与えるといわれています。しかも、この2つが合体すると、さらに厄介な「アジュバント効果」なるものをもたらすということをご存じでしょうか。
現在、花粉症に悩まされている人はもちろん、そうでない人も関係があるかもしれないアジュバント効果と、都会でなぜ花粉症が悪化するのかについて解説。花粉対策としての換気方法についても見ていきましょう。
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健康被害を及ぼす花粉とPM2.5
花粉は、スギなどの種子植物の花の雄しべから出る粉状の細胞のことです。また、PM2.5は、粒径2.5μm(1μm=0.001mm)以下の微小粒子状物質のことを指します。
どちらも、人体に悪影響を及ぼすとして、問題になっている極細な物質です。
・花粉
春先に飛散するスギ花粉やヒノキ花粉の直径は、約30~40μm。秋に飛散するブタクサ花粉は約20μm、ヨモギ花粉は約30μmです。
これらの花粉は、人間にとってアレルギー反応を引き起こす異物=アレルゲン(抗原)の一種です。花粉が鼻腔内や目に入り込み、免疫反応によって鼻水やくしゃみ、目のかゆみ、涙などの症状が引き起こされた場合、花粉症と診断されます。花粉そのものに害はないのですが、免疫が過剰に反応してしまう状態のことです。
特に、スギ花粉症は日本人のおよそ4人に1人が発症するともいわれています。
・PM2.5
PM2.5は、スギ花粉やヒノキ花粉の10分の1以下、髪の毛の太さの30分の1程度の大きさです。PM2.5の発生源は、ボイラーや焼却炉などの煤煙を出す施設、あるいは粉塵を発生する施設、自動車、船舶、航空機など。また、これら人為起源のほかにも、土壌、海洋、火山など、自然起源のものも含まれます。
PM2.5はその小ささゆえ、口や鼻から肺の奥深くへと入り込み、喘息や気管支炎など呼吸器系の疾患を引き起こす可能性があります。それだけではなく、肺がんのリスク増大や不整脈など、循環器系への影響も懸念されています。
花粉症患者が年々増えている理由
スギは全国で植栽されていますが、東京や大阪などの都市部に、スギ林はほとんどありません。日本全体で見ても、スギ林の面積は増えていません。にもかかわらず、花粉症患者の数は年々増加していて、特に東京、大阪、その近郊、名古屋などの都会で花粉症患者が増えています。
その原因のひとつといわれているのが、アジュバント効果です。
免疫反応を促進させるアジュバント効果
アジュバントとは「免疫反応促進」のことで、物質を指す場合はアジュバント物質とも呼びます。
アジュバント自体はアレルゲンではないのですが、免疫反応を引き起こす物質の補助因子として、免疫反応を強めるという効果があります。これをアジュバント効果といいます。元は、ワクチンの効きめを高めるための、補助剤のことを指す言葉として使われていました。
最近の研究で、花粉症にもこのアジュバント効果が関係しているという説が有力になってきています。
花粉症は免疫の過剰反応ですので、そこへPM2.5などの微小粒子状物質がアジュバントとなって、免疫反応を強めてしまうというのです。
都会はアジュバント効果が現れやすい
都会の空気中には元々、PM2.5や排気ガスなどの大気汚染物質が多く含まれていて、これらがアジュバントとして免疫の過剰反応をさらに強め、人間の体に作用すると考えられています。
つまり、花粉とPM2.5が結びついて、より強力なアレルギー反応を引き起こしている可能性があるのです。
そもそも都会では、地面の大半がコンクリートやアスファルトに覆われており、花粉が風にあおられて、何度も空中に舞い上がるなど、アジュバント物質とくっつきやすい条件がそろっています。
そのため、これまで花粉症にかかったことがなかった人でも、アジュバント効果によって抵抗力が打ち負かされて、発症してしまうケースがあると考えられています。
アジュバントになるのはPM2.5だけではない
アジュバントとなるのは、PM2.5だけではありません。中国大陸内陸部から飛来する黄砂にも、同様の疑いがかけられています。
黄砂は3~5月に主に西日本に飛来します。スギ花粉やヒノキ花粉と時期的に重なるため、条件がそろえば「花粉+PM2.5+黄砂」という3つが合体した、より強力なアレルギー反応に見舞われる可能性もあるわけです。
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花粉症には花粉+PM2.5対策が必要
花粉とPM2.5によるアジュバント効果があると考えると、花粉症対策をより徹底するには、その両方を防がなくてはなりません。具体的な対策には、主に下記の2つがあります。
空気清浄機の活用
空気清浄機は、室内の空気を浄化する機能を持っています。中でも、花粉とPM2.5の両方を除去する機能を持つのは、HEPAフィルターを使用した空気清浄機です。
HEPAフィルターは、現在主流となっているフィルターで、多くの空気清浄機で採用されています。HEPAフィルターであれば、粒径0.3μmの微小な粒子を、99.97%以上捕集することができます。
スギ花粉やヒノキ花粉の大きさは30~40μm、PM2.5も2.5μm以下なのでどちらにも対応可能です。黄砂の大きさは約4μmですので、空気清浄機で除去することができるでしょう。
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換気をしっかり行う
花粉シーズンには、室内への外気の取り込みをシャットアウトしたいところですが、どんなときでも換気は不可欠です。換気をしないでいると、さまざまなリスクが生じます。湿気がこもって結露が発生しカビやダニが増える、CO2濃度が上がって集中力低下などを招く、さらに、ウイルスもとどまるため感染症リスクが高まることも考えられます。
そこで、換気のために窓を開けるときは、窓辺に空気清浄機を設置し、フルパワーで運転させてください。窓は10cm程度だけ開けて、網戸とレースのカーテンを通すようにします。また、気温が低く花粉の飛散が比較的少ない早朝などに窓開け換気をするといった、換気時間の工夫をしてみてください。
24時間換気システムも運転を止めず、給気口には花粉・PM2.5の侵入を防ぐフィルターを装着するのがおすすめです。
花粉対策には、このように室内の空気をしっかりと管理することが求められます。その際、花粉のみではなく、PM2.5なども含む空気中の有害な粒子を取り除き、総合的に空気をきれいにすることを意識してください。
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花粉もPM2.5も除去する空気清浄機の設置がおすすめ
花粉症の症状を悪化させる可能性があり、そればかりかこれまで花粉症にかかったことがない人も発症させるリスクも懸念されるアジュバント効果。室内においてそのリスクを低減させるには、花粉やPM2.5、そのほかの有害な空気中の粒子も併せて取り除くような対策が必要となります。
そこで、花粉をはじめとするさまざまな空気中の粒子に対応した高性能空気清浄機としておすすめしたいのが、株式会社UPDATER(旧社名 みんな電力株式会社)で扱う「ハイドロ銀チタン®空気清浄機7Guards Pro」(DR.C医薬株式会社)です。
5枚のフィルターと2つの機能により、花粉・カビ・ハウスダストなどのたんぱく質や化学物質を分解し、花粉はもとより、PM2.5・細菌・カビ・ほこり・ダニを集塵、除去します。さらに、たばこ臭・ペット臭・汗臭・生乾き臭など、においのもとを吸着・脱臭する機能も備えて徹底的に空気を浄化し、より健康的な生活空間をお届けします。
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