アデノウイルスは大人も要注意! 症状や対策方法を解説

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「プール熱」とも呼ばれ、主に夏場に流行するアデノウイルス感染症。「子供がかかりやすい」というイメージが強いものの、大人でもアデノウイルスに感染することがあります。大人がアデノウイルスに感染すると、どのような症状が出るのでしょうか。また、アデノウイルスに感染した場合、出勤停止などの決まりはあるのでしょうか。

この記事では、大人がアデノウイルスに感染したときの症状や仕事への対応、治療法や予防法などについて解説します。

 

アデノウイルス感染症とは?

アデノウイルス感染症は、アデノウイルスというウイルスが原因の感染症で、いわゆる夏風邪のひとつです。発熱や喉の痛み、結膜炎といった症状が現れることから「咽頭結膜熱」と呼ばれたり、プールを介して子供に流行しやすいことから「プール熱」とも呼ばれたりします。

アデノウイルスには50種類以上の型があり、どの型に感染したかによって、それぞれ症状が異なります。どの型でも感染力が非常に強いのが特徴で、飛沫感染や接触感染などで体内に侵入します。潜伏期間は5~7日で、症状が出る2日前からほかの人に感染するといわれています。

アデノウイルス感染症は一年中存在する病気ですが、特に流行するのは6月から8月にかけてです。また、12月を中心に冬場に流行することもあります。

 

大人がアデノウイルス感染症になった場合の出勤は?

 

アデノウイルスは子供に多く見られる病気ですが、大人にも感染します。子供がアデノウイルス感染症にかかり、家庭内で感染が広がるケースも珍しくありません。

感染力が非常に強いため、アデノウイルス感染症になった場合、出勤するのは症状が完全に治まってからにしたほうがいいでしょう。無理に出勤すると、職場の人にうつしてしまう可能性があります。

また、症状がなくなった後でも、できれば2日間は仕事を休み、安静に過ごすことをおすすめします。

 

 

大人にみられるアデノウイルス感染症の主な症状

 

アデノウイルス感染症の代表的な症状は、発熱や喉の痛み、腫れ、目やに、目の充血などです。たくさんの型(種類)があり、感染した型によって異なりますが、呼吸器・胃腸などに出る風邪症状もあれば、さらに重傷化するような例もあります。

 

アデノウイルスが引き起こす感染症は次のとおりです。

 

 ・咽頭結膜熱(プール熱)

高熱、喉の痛みや腫れ、結膜炎といった、アデノウイルス感染症の代表的な3つの症状がそろった状態を咽頭結膜熱(プール熱)といいます。突然38℃以上の高熱が出て、3~7日程続くのが特徴です。なお、目の充血や涙の増加などの症状は遅れて現れることもあります。そのほか、食欲の低下や全身の倦怠感などを感じることも多いです。

 

 

・流⾏性⾓結膜炎(はやり目)

白目が赤く充血し、目やにや涙が出る症状を、流⾏性⾓結膜炎(はやり目)といいます。発熱や喉の赤みなどは少ないですが、目に異物感やまぶしいなどの違和感を覚えます。

潜伏期間は8日~14日で、突然発症します。ひどいときには症状がなくなるまで数ヶ月かかることもあります。角膜に炎症が及ぶと透明度が低下し、混濁によって視力障害を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。

 

 

・出血性膀胱炎

排尿時に痛みがあり、肉眼でも確認できる真っ赤な血尿が出た場合、出血性膀胱炎が疑われます。そのほか、頻尿や残尿感、微熱などが起こることもあります。アデノウイルスによる血尿である場合、安静に過ごすことを前提とし、通常は1週間から10日ほどで症状が改善されます。

 

 

・感染性胃腸炎

感染するアデノウイルスの種類によっては、胃腸炎になることもあります。症状は、白っぽい下痢や嘔吐、腹痛、発熱などです。比較的子供に多い症状で、特に乳幼児は重症化するリスクが高いといえます。潜伏期間は数日~10日間ほどで、便からのウイルス排出は、2週間程続きます。

感染していても症状がない人もおり、知らないうちに他人にうつしてしまうケースも多いため、注意が必要です。

 

 

 

アデノウイルス感染症に大人がかかった場合の治療方法

 

現在、アデノウイルスに対する抗ウイルス薬はありません。病院で受診してアデノウイルス感染症と診断されても、基本的には症状を緩和するための対症療法が中心となります。

 

十分に休養をとる

アデノウイルス感染症の症状が出たら、まずは安静にし、十分に体を休めることが大切です。高熱や下痢などの症状が続くと、脱水症状に陥ってしまうことがあるため、こまめな水分補給を心掛けましょう。喉が痛いときには刺激の強いものを避け、喉越しの良いものをとるようにしてください。

また、目に症状が出ている場合は、手で目やにを取ったりこすったりしないように注意が必要です。目をさわった手で物にふれ、それをほかの人がさわると、アデノウイルスの感染を広げてしまいます。

 

症状に合わせた薬を服用する

病院を受診すると、症状によっては、対症療法のための薬が処方されます。例えば、喉の痛みをやわらげる抗炎症成分が配合されたうがい薬、目の炎症やかゆみを抑える成分が配合された点眼薬などです。

アデノウイルス感染症は、ほとんどの場合、数日のうちに自然治癒します。処方された薬で症状をやわらげながら、安静にして回復を待ちましょう。

 

 

 

大人へのアデノウイルスの感染経路と予防方法とは?

 

 

アデノウイルスは、感染力がとても強いウイルスです。主な感染経路は、咳やくしゃみなどによって飛び散る唾液を介した飛沫感染と、ウイルスのついた物にふれることでうつる接触感染です。また、症状がなくなった後も、体からはしばらくウイルスが排出されます。

大人がアデノウイルスに感染する場合は、子供経由であることが多いといわれています。家庭では子供の状態に日頃から注意を払い、発熱や下痢、目の違和感など、気がかりな点があれば病院を受診しましょう。子供がアデノウイルス感染症と診断された際は、食器やタオルなどの共有を避け、子供をさわった手で目や口、鼻などをさわらないようにしてください。特に、子供のおむつ交換やトイレの世話をする場合は、症状がなくなっても念入りな手洗いを続ける必要があります。

アデノウイルス感染症予防の基本は、免疫力の向上と、日頃からの手洗いやうがいです。栄養バランスの良い食事と十分な睡眠をとり、規則正しい生活習慣を心掛けることが重要だといえます。アデノウイルスにはアルコール消毒が効きにくいという性質があるため、石鹸と流水でしっかりと手を洗いましょう。

また、ウイルスは大人から大人へ感染する可能性もあります。換気が不十分で人の密度が高いほど感染しやすいため、空気環境をチェックすることも大切です。

 

 

アデノウイルス感染症対策には空気環境のチェックが大切

 

アデノウイルスはとても感染力の強いウイルスで、高熱や喉の痛み、結膜炎など、さまざまな症状を引き起こします。子供に流行する夏風邪というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、アデノウイルスは季節を問わず存在し、大人同士で感染することもあります。感染症を予防するには、個々の手洗い・うがいなどの対策に加え、空気環境のチェックも大切です。

 

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